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SAO−銀ノ月−
伝言
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ディナル・スケール》に参加するプレイヤーの一人のようだ。

「どうして……いや、レインって名前の奴、見なかったか? リアルだと亜麻色のショートカットなんだが……」

「さあね? ま、あんたのお節介な彼女なら見たけど」

「グウェンー。紅茶でいい……って、ショウキ?」

 お節介な彼女――という言葉を租借する前に、缶コーヒーと紅茶のペットボトルを持ったリズが、こちらを驚いた表情で見つめていた。恐らくはこちらも同じような表情をしているだろうが、そんな俺たちを呆れたような表情で見つめたグウェンが、リズの手から紅茶のペットボトルを引ったくっていく。

「リズ?」

「もしかして、あんたもレインに呼ばれたの? 近所だから来たけど……まさか、《オーディナル・スケール》のイベントだなんて」

 文面が紛らわしいのよ――と缶コーヒーを空けながら続けるリズも、どうやらレインに呼ばれてきたらしく、ようやくこの場所がリズの家の近所だということに気づく。そして缶コーヒーを一口飲んだ後、俺に対して携帯を見せつけてきた。

「イベントのために呼んだらしいわよ」

 リズの携帯に表示されていたのは、レインからの「イベントを楽しんでね」という旨のメール……どうやら、レインはこのイベントに参加して貰うために、俺たちにメールを送って来たらしい。

「……なに、あんたら。運営側に知り合いでもいるの?」

「いや……運営側って訳じゃないが」

 ――なら、どうして俺とリズだけにメールを送った? それにイベントに参加して欲しいなら、最初からそう言えばいいだけでは? ……ひとまずレインに事情を教えて貰うように返信を頼むメールを送ると、リズの携帯を背伸びして見てきたグウェンが、紅茶を飲みつつこちらを睨みつけてきていた。

「ふーん……あたしは予想スレに張りついてようやく当てたってのに、なんかあんたらズルくない?」

「……っていうか、グウェン。あんた、ARは嫌いなんじゃなかったの? ちっこいから」

「ちっこい言うな! 確かに嫌いだけど……ちょっとは慣れてないと、ルクスと一緒に遊べないじゃない」

 《オーディナル・スケール》の練習のために、わざわざレイド戦開始場所の予想をして、どうにか先回りして来たらしく。言葉を重ねる度に小声になっていくグウェンが台詞を言い切った直後、缶コーヒーと携帯を俺に預けてきたリズが、力任せにグウェンのことを撫で回し始めた。

「やだもー! ルクスと一緒に遊びたいから練習とか、可愛いとこあんじゃないのー!」

「ちょっと! 離し……離しなさいってば! あんたも見てないで……もう!」

「あいにく両手が塞がっててな」

 どうせこうなれば梃子でも止められまい、というのを分かっていながら、両手が塞がって
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