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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第85話:客が帰り祭りが終わると、そこには過酷な現実がある
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ら殿下のご意見には感服します。ですが俺の計画を今少し聞いて下さい……ホザック王国の人々と地下牢の奴隷商人……そして我が国の面倒な武器開発部長。これらをどの様に融合させるかが肝になってきます」
う〜ん……ギルバート殿下と奴隷商人は何となく利用できそうだけど、ウィンチェストは無理だと思うなぁ。

「さてさて俺がとった行動は、“レクルトにザイルさん等を使って武器開発部の手伝いをさせる”です。そうする事で、ボンクラの集団だった武器開発部でも少しはマシな発明品を作れる……なんて微塵も思わず、流石のザイルさんでも、あのウィンチェストの身勝手な性格に怒り爆発して匙を投げると踏んだからです」

「つまり、俺が投げ出す事は織り込み済みだったと?」
「まぁそうなるなザイル。迷惑を掛けて済まない」
ドヤ顔のウルフ君に、膨れっ面で問うたザイル。それを見て即座に謝罪したのは父さんだった。流石のザイルも「あ、いや……リュカの所為じゃないし……」と言葉を濁す。

「さて問題は更に深刻化しました(笑) この国に邪魔なほど存在したグランバニア鉱石を、いとも容易く加工出来る技術を提供したドワーフのザイルさんに、武器開発部が見捨てられてしまったんですよぉ(笑) だって100%(パー)ウィンチェストの指示通りに武器を作ったのに、出来上がりがポンコツ過ぎて全責任を押し付けさせたんですよ、あの男は!!」
あの男とはウィンチェストのことだろうなぁ……そんなに酷い奴だったんだ。

「勿論ウィンチェストは大荒れ。とばっちりを受けたレクルト(その背後の軍部)は、またもや俺に助けを求めてきた。だから即座に出来上がった武器を陛下に見て貰うよう提案したんです。まぁ端から見ればトドメを刺しに動いた様に見えたでしょうが、俺の本当の意図はまだまだ道半ばです」

「あの時に出来上がった武器を見て、役立たずっぷりにウィンチェストの最期を垣間見たのだが、それすらもウルフ閣下の演出だったのですか?」
ピピン大臣もウルフ君を利用しようとしてた手前、逆に利用された事に文句も言えない感じが漂っている。

「まぁ〜ねー! あの使えないボウガンをリュカさんに見せて、アイツのプライドをズタボロにしてやって、俺に対して文句を言ってくるように仕向けて……そしてそして、売り言葉に買い言葉でもっと凄い発明をしてやると言いたかったんだよ。勿論、俺にはそんなアイデアは無かったけど、アイデアを持ってるであろう人物に心当たりがあったから、その者から上手く引き出して、言葉巧みにウィンチェストの発明品にさせたんですよ」

「因みに、コレがその時に作られた武器だ」
ウルフ君の言葉を聞き終わると、父さんが足下から鎖でグルグルに封印された木箱を取り出し、その封印を解いて中から長細い奇妙な筒を見せ付ける。

さらに父さんは
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