暁～小説投稿ｻｲﾄ～:グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン) 第８５話：客が帰り祭りが終わると、そこには過酷な現実がある

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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)

第８５話：客が帰り祭りが終わると、そこには過酷な現実がある
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の直後だと思うし……」

な、何でそこまで解るんだ……
俺からの報告では逃げ出した方法は不明だと告げてるのに、物置の鎧を盗んで兵士の目を眩ませて、出港直前のホザック船に乗り込んだ等と何故言い切れる！？
しかも冷静に考えれば、その方法が理に適っていて怖いくらいだ。

「な、何だこりゃ！？　牢番を人員削減の為に無くしたって報告書に書いてあるぞ！」
陛下は先程渡されたと言ってた報告書を急いで読み、更なる事実に驚いている。
かく言う俺も驚いている……その報告を今までしてなかった事に！

「し、しかもお前……ホザックの随行員に囚人との単独面会も許可したって書いてあるじゃねーか！？　如何いう事だコラ！！」
「如何と言われましても……(笑)」

えー……そんな事もしてたのー！！
何にも聞いてないよぉ～……そんな事の後で牢屋の見張りを排除しちゃってたなんてさぁ……如何いう事ですかウルフ閣下ぁ！！？？

「キ、キサマ……全部この為の布石だったのか！？」
「ふ、布石！？　へ、陛下……それは一体？」
ヤ、ヤバイ……全然付いていけない。付いていけないけど、ウルフ君の怖い笑顔が頭から離れなくなってる。

ピピンSIDE END

(グランバニア城・２階会議室)
ティミーSIDE

やっとホザックの方々が帰られて、落ち着いた日常を送れると思った朝……突然囚人がホザックへ逃げたとの報告を受けて、会議室に参集させられた。
だが気になるのは、呼ばれた面子だ……

全大臣を呼び出すのなら解るが、僕の他には軍務大臣と秘書官が居り、何故か武器開発部の２名も呼ばれ、更にはザイル君までもが呼び出されている。
そして更に気になるのは、父さんの顔が強張ってるのに対し、ウルフ君は怖いくらい不敵な笑みを浮かべている事だ。

これはもしかしてウルフ君が仕組んだ騒動なのだろうか？
でもその事を父さんが怒ってるって事は、彼は国王までも欺いて事を成し遂げたと言う事だろうか？
父さんが出し抜かれるなんて……そんな事あるのか！？

「おいウルフ……お前から説明しろ」
「了解しました陛下☆」
嫌な予感がする……不機嫌な父さんと、超上機嫌なウルフ君。こんな組み合わせはそうそうない。

「さて……皆様も報告を受けてると思いますが、我が国に囚われていたホザックの奴隷商人が、元武器開発部長で反逆罪で投獄してたウィンチェストと共に脱獄しました。全部(ぜぇ～んぶ)俺の仕業で～す(笑)　ありがとう！　みんな協力ありがとう！！」

「うるせぇ、早く説明を進めろ！」
ウルフ君の巫山戯た雰囲気に呼応せず、機嫌の悪さを前面に出しながら状況を進めさせる父さん。
どうしよう……母さんを連れてきといた方が良いんじゃないだろうか？

「ゴホン……では説明

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