51話「ロリへの愛は世界を救うか?終」」
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断装置が壊れたという過去が修正された以上……お前も物理的な距離に縛られる存在に過ぎない。ほかの異次元へ逃げる事はできないんだ……。
壊滅した米軍が、壊滅してなかったという未来に上書きされた以上、お前に勝ち目はない……まぁ、俺の言葉なんて聞こえてないだろうがな……」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!なぜだぁぁぁぁ!なぜぇぇぇぇぇ!絶対的強者である僕がこんな目にぃぃぃ!ああああぁぁぁぁぁぁぁ!」
それが苦しみの魔王の最後のセリフとなった……。
死因?ロシア軍の無誘導ロケットかもしれないし。
米軍の砲弾かもしれないし。冒険者の精神破壊波かもしれない。そんな感じに魔王の身体は瞬時に穴だらけになって、最後は食の神に食われ、何兆円もしそうな高級食材だけを場に残し――魔王はとうとう死ぬ事ができたのだ。
友達すら犠牲にして生き残った哀れで発狂した化物に――安らぎの時が訪れたのである。
〜〜〜〜
「ありがとう……私を止めてくれて……どうか、孫娘を幸せにしてやってほしい……」
男の幻聴が聞こえた気がした。ブラドさんは魂ごと死んだはずなのに、こんな事を言うはずがないのに、声が聞こえて不思議だ。
ひょっとしたら、食の神の胃袋が、時空を超えたタイムトンネルである事が原因なのかもしれない。あの世とやらと繋がっているのかも……そういうロマンテイックな想像ができる。。
今だけはそう思おう。しかし、聞こえたセリフに違和感がある。
白は死んだ。ファーストチュッチュをした可愛くて最高の銀髪美少女は死んだのだ。可愛くて小さいのに頼りがいがあって――
「お師様ぁー!」
幻聴でも、それで良いと思った。俺は後ろを振り返る。
そこには超高速で走って、抱きついてくる凄いロリがいた。俺は勢いを殺せず、白に押し倒されて地面へと転がる。後頭部を地面にぶつけて痛かったが嬉しかった。俺が抱きしめている小さな体は幻ではない。
暖かくて良い匂いがして、優しい気持ちになる。ああ、白は生きていたんだ。その存在を確かめるために強く抱きしめてモギューとした。
「僕、なぜか生きてます!なぜでしょう!?」迷いがない紅い瞳が美しい。
「うむ……俺が唱えていた魔法……をここで解説したら、誰が聞いているか分からないが言えないが……きっと、皆の生きたい、幸せになりたいっていう意志が、あの糞魔王を上回ったのだろう……うむ」
「なるほど正義は勝つって事ですね!死んだ仲間が復活して再登場するのは正義の味方のお約束展開だと思いましたけど、現実でもこういう展開があるって良いですね!!あれ……あのお祖父様は……?」
「格好良く死んだぞ……白の未来を守るために、魔王の中で暴れて……おかげで、俺達は明日をつかみ取る事ができた……すごい正義の味方だったぞ……」
「そうですか
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