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提督はBarにいる・外伝
美保鎮守府NOW-Side B- PART8
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唸る川内。それは俺も考えていた。俺だけを狙っているなら話は解るが、同時に美保提督まで狙った敵の意図は何だ?

「あの〜、もしかしたら外堀を埋めに来てるのではないでしょうか?」

 おずおずと自分の推論を述べる青葉。

「成る程……敵の本当の狙いはジジィか。そう考えりゃあ俺と美保提督、両方を狙った辻褄も合うな」

 非常に不本意だが、俺はジジィの派閥のNo.2だと目されているし、美保鎮守府自体がジジィの肝入りで整備された環境らしいからな。本丸攻める前に外堀を埋めに来ているのだとしたら有効な戦略だろう。

「となると、俺にも刺客が放たれてる可能性が高いな……」

「だったら、darlingと私でescapeするデース!darlingの命は私が守るネー!」

 鼻息荒く宣言する嫁さんを頼もしく思いつつ、頭を撫でてやる。

「落ち着け、金剛。そもそも俺ぁここを動く気はねぇぞ?」

「What!?何寝言言ってるデスか!」

 だから、落ち着けっての。俺にだってそれなりの策ってモンがあるんだからよ。

「いいか?美保提督の事例から見て、俺にも刺客が放たれてる。これは間違いねぇ。だったら俺を囮にして敵を釣り上げてやろうって事よ」

「成る程、提督を餌にした釣りですね!」

 まぁ、そういう事だ。それに俺を疎ましく思ってはいても、抱え込んでる戦力は無駄にしたくねぇからこいつらには帰投命令が出るだろう。そうして護衛が居なくなったタイミングで、刺客が襲ってくる……大体だが相手の絵図面が見えてきたな。

「青葉、美保の青葉を呼び出せるか?」

「合点です!」

 威勢よく返事をした青葉は、早速通信を始めた。さぁて、協力してもらうぜ。





「悪いな、こんな深夜……いやもう早朝か」

 気付けば時刻はもう4時近い。東の空は白み始めている。そんな時刻に呼び出したというのに、

「いえいえ!何か重要なお話があるという事でしたが?」

 と元気そうだ。

「実はな……あと数時間で俺は提督の座を追われるらしい」

「え」

「しかも俺にも美保提督同様、暗殺者がに狙われている疑いがある」

「いや、あの、ちょっと」

「その上この鎮守府への破壊工作も疑われる。最終目的は元帥一派の排除だろう」

「いや、ですから、あの」

「そこで、だ。この鎮守府内で狙われそうな施設だとか設備に心当たりはないか?」

「いや、ですからちょっと待ってください!青葉、理解が追い付いてません!」

 わたわたと焦った様子で手帳と万年筆を取り出す青葉。やはりここの青葉もメモ魔か。そこからウチの青葉と俺が情報を補完しつつ、事情を説明した。その際、ウチの鎮守府と秘匿回線でやり取りしていたとバラし
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