暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1660話
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地になるって話だけど、意外と俺達は地上に戻らないで宇宙にいる事になるかもしれないと思ってな」
「……地球の方が忙しいんじゃないの?」
「ああ。けど、バルジの件があるだろ?」

 そう言ってから、一度綾子に目配せをしてから再び口を開く。
 スライムで調べてない以上、もしかしたらここに盗聴器やら何やらが仕掛けられている可能性は否定出来ない為だ。

「バルジが現れたのは、OZの勢力圏にあるコロニーの近くだった。当然そうなればOZはバルジを調べて、そこに未知の勢力がいるのを確認した筈だ。そしてMDで対処しようとして……負けた。つまり、バルジを占拠している未知の勢力はMDを倒すだけの実力を持っている事になる」

 俺の言いたい事が分かったのだろう。綾子はすぐに納得したように頷く。

「そうか。つまり、バルジが連合軍の勢力圏内に再び現れても、MDを主戦力とした連合軍では対抗出来ない……」
「そうなる。で、都合良く連合軍には俺達シャドウミラーのように、MDを相手にしないだけの実力を持っている者もいる訳だ。それに比べると、地上にいる戦力は全てが普通のMSかMD。その上、連合軍は綾子のトーラスを地上でも使用可能にした時のノウハウが残っている。……だとすれば、宇宙戦用MSのトーラスを地上用に改修するのも、難しい事じゃない筈だ」

 まぁ、宇宙での戦闘を前提にしているトーラスのMDシステムを上手く地上用に変更出来るか……というのは、また別の話だが。
 それこそ、MDを開発したツバロフがいればその辺はどうにでも出来るかもしれないが、残念ながらツバロフはOZの人間だ。
 それこそ、誘拐するなり、引き抜くなりする必要はある。
 ……ただ、ツバロフはOZでもかなり古株の研究員だ。
 トラゴスを開発したのがツバロフなのだから、ツバロフがどれだけOZに対して恩を感じているのか……
 いや、ツバロフの性格からして、恩はないか。
 だがそれでも、MDに執着しているツバロフにとって、技術力が高く研究費用を幾らでも融通してくれるOZというのは、間違いなくピッタリの場所だろう。
 そんなツバロフが連合軍に引き抜かれるかと言えば、余程の事がない限り無駄だ。

「じゃあ、もう暫く私達は宇宙にいるって事?」
「そうなるな。俺としてはそれは歓迎なんだが、綾子は違うのか?」
「うーん……どうかしら。正直なところどっちもでいいというのが私の気持ちかな。アクセルが一緒にいればね」
「……そうか」
「あれ? もしかして照れてる?」
「さて、どうだろうな」

 面白そうな笑みを浮かべ、綾子がそう告げてくる。
 時々こうして何でもないかのように言ってくるよな。
 いや、嬉しくない訳じゃないけど。

「それより、綾子はトーラスを使っていてどう思う?」

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