second contact
ep.043 第2翼 分かり合えないが故に
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冴にダメージはない。
自分の炎で自滅しないようにできているのだ。
「衝撃爆発。」
炎を操れる不死鳥の能力は同じように爆破を操作することも可能で、硬い障害物などはこの爆破の威力で装甲ごと吹き飛ばす仕組みだ。
爆破による黒煙を切り裂くように飛鳥が飛び出す。
不死火鳥は3羽の中ではもっとも治癒能力の低い1翼だった。
「はぁ....はぁ....今のは効いたぜ。」
飛鳥が正常に動けるのは身に宿した命廻天翔の治癒能力による恩恵を受けたからだ。
不死火鳥のみなら致命傷になっていたかも知れない。
『まったく....1番運の無い1翼と言われただけのことはある。 他の補助がなければ簡単に崩れる。』
そう思っている内に命廻天翔の治癒能力で傷口は塞がり、ある程度体力も戻っていた。
修冴はそれを見て歯を食いしばる。
やはり第2段階では飛鳥を倒せないと悟ったのだ。
一方の飛鳥は決着を付けようと第3段階目の技を実行し始めた。
生み出した炎を自ら圧縮し、再び炎の玉に莫大なエネルギーを送り、それを圧縮する。
『何だあれは?』
修冴は唖然とした。
というのも不死鳥の能力はあまりに強力すぎる故、その能力にはいくつものルールが設けられていた。
その中でも大まかなものは2つある。
・自身の所持する不死鳥の数より1つ多い技までしか使えない。
・能力の強力は段階を得て強化されるため、順番に解放させていかなければならない。
修冴はこの2つのルールから未だに第3段階の技を発動させなかったし、見たことも無かった。
圧縮された炎は見る見る膨張し出し、やがて飛鳥が見えなくなるくらいまで巨大化した。
「太陽の3部。」
グラグラと周辺を歪めるほどの強力な熱量。
普通なら発動されるのを阻止しようとするが、修冴の中ではそれとは正反対の意思があった。
修冴はこの技を真正面から受け止めることで不死鳥の能力を試そうとしているのだ。
『3羽揃えば絶対的な力になるという不死鳥の能力。 桐崎は俺よりも能力を使える。 ならこの異能がどこまで強力なのか試しに受け止めてやるよ。』
修冴から生える蒼い炎の翼は鉱物のような性質に変化し修冴を包み込む。
理論不死本来の防御形態だ。
鉱物のような性質に変化した炎の強度はダイヤモンドに匹敵あるいはそれすらも上回る。
「炸裂しろ!」
飛鳥が作り出した炎の球体は破裂し、蓄積された熱量が一瞬で辺りに放出された。
その熱量はダイヤモンドを気化されるほどのもので、真正面から受けた修冴は重症を負った。
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