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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十話 身体の傷、心の傷
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、全然ダメでした…ティアナを……」
言葉が詰まってしまって上手く言えない…こんなに口下手だったか、オレは。
偉そうにティアナを助けたいなんて言っておきながら、できなかった。
結局、何もかも無駄だったように思えてくる。
「しっかりしろ!アスカ!」
パチン!
急に、アルトさんは両手でオレの頬を挟み込んだ。
「ア、アルトさん?」
「ティアナを助ける事ができなかったって言うつもりじゃないんでしょうね?ここで諦めるの?これで終わりなの?もう何もできないって思っちゃうの?違うでしょ!まだできる事はある!ティアナが立ち直る手伝いはできる!そうでしょう?」
叱りつけるような言葉だったが、それが暖かい。
…………そうだ。
まだ、何もできていない。つまり、まだやれる事はある!
何を諦めていたんだ、オレは。
そう思うと、さっきまでの無力感がなくなってくる。
「……そうですね、まだできる事はある筈」
オレがそう言うと、アルトさんは手を離して微笑んだ。
「諦めなければ、きっと道はあるよ。私も手伝うからさ」
その笑顔に、オレは安心感を覚える。ほんと、助けてもらってばかりだよ。
「とりあえず、隊長に謝罪しに行ってきます。そこで相談もしてみます」
危険行為をした訳だから、ちゃんと謝っておかないといけないし、その流れでティアナの事を相談できるかもしれない。
「うん、それが良いと思うけど…その格好でいっちゃダメだよ?」
「え?」
アルトさんに指摘されて、オレは初めてまだ血塗れの訓練着のままだって事に気づいた。
「まずシャワーを浴びて、ちゃんと着替えて、それから行かないとね」
そうか。最初に青ざめていたと思ったら、この訓練着を見たからか。
「すみません。何か、ご心配掛けたみたいで」
「いいよ、元気になったみたいだし。でも、キャロやエリオにはそんな姿を見せちゃダメだよ?」
笑ってそう言うアルトさん。ホント、かなわないや。
outside
シャワーを浴び、制服に着替えたアスカは、隊長室へと向かった。
(気が重いぜ)
アルトに元気づけられたとは言え、謝罪はともかくティアナの事をどう切り出していいかを考えると、躊躇してしまう。
何でもっと早く言わなかったのはと聞かれたら、どう答えていいのか分からない。
(グダっててもしょうがない…行くか)
覚悟を決めて、アスカは隊長室のドアをノックした。
「失礼します。高町隊長、おられますか?」
中に入ると、なのは、フェイト、ヴィータ、シグナム、シャーリーがいた。
「どうかしたの、アスカ君?」
なのはが、中に入ってきたアスカを見る
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