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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十話 身体の傷、心の傷
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シャマルの言葉を遮るようにアスカが二人に話しかける。
「え…でも…」
エリオが心配そうにアスカを見ている。
「そんな顔すんなって!名医が診てくれたんだぞ?大丈夫に決まってるだろ。ハラオウン隊長、エリオとキャロを、お願いしていいですか?」
心配する二人を、フェイトに委ねるアスカ。
「うん、分かった。エリオ、キャロ。アスカを休ませてあげようね」
フェイトに促され、エリオとキャロは医務室を後にした。
ついでにと、リインも二人を元気づけながら一緒について行く。
残っているのは、輸血をしているアスカに、眠っているティアナ。彼女に付き添っているスバル。そしてシャマルである。
シン…と静まりかえる医務室。
(お、重いわぁ……)
誰も一言も発しない中で、シャマルはその空気に押しつぶされそうになる。
何もやる事がないからか、アスカはジッと輸血パックを見ている。
「え、えーと、アスカ君も少し眠った方がいいわよ?」
沈黙に耐えきれず、シャマルがそう言う。
「はい」
一言、そう答えたアスカだったが、目を閉じずに輸血パックを凝視している。
「ス、スバルも一旦戻っていいわよ?」
アスカが空振りだったので、今度はスバルに声をかけたシャマル。だが、
「私、ティアに付き添ってます」
と、こちらも一言だった。
「あ…そう…」
仕方なく、シャマルは自分の席に戻ってカルテを見始める。が、
(何があったのか聞ける空気じゃないし、何よりその空気が重い!誰か、助けて!)
シャマルのヘルプは、結局アスカの輸血が終わるまでかなえられなかった。
1時間程して、アスカの輸血が終わった。
「大丈夫?気持ち悪いとか無い?」
やや疲れた感じでシャマルが聞いてきた。
「右手の握力が無いんですけど…」
「ダメージはあるって言ったでしょう?怪我は治せても、ダメージを抜くには休息が必要なの。私から隊長さんに言っておくから、しばらくは出撃がダメよ?」
シャマルはツン、とアスカのオデコを軽く指で突っつく。
「はぁ」
気のない返事でアスカが答える。
(なんか傷つくわぁ…)
ノーリアクションのアスカに、少しだけ不満のシャマル。
普段はもっとこう、初々しい反応をしてくれるのに、と内心思っていた。
「休め、と言う事ですよね。ありがとうございました」
シャマルに頭を下げ、アスカは医務室から出て行こうとした。
だが、ピタッと立ち止まってスバルに目を向ける。
スバルはあからさまに顔を背け、アスカを見ようとはしない。
「スバル。なんでクロスファイヤーだったんだろうな?」
アスカは
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