暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic30プライソン・スカリエッティ〜Infinite One〜
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『あぁ、俺にとっては永遠の器だった肉体から解放されたこの瞬間――死に際というのが、これほどまでに心地いいとは。・・・最高の気分で逝きたいものだ』

奴がそう言うとこの場面でモニターを展開した。一体何をするのかと思えば、モニターに映る映像に奴だけでなく俺やアイリも「っ!」絶句した。未だに艦隊が到着しないのか隕石はミッドの大気圏内にいくつも突入してしまっている。

「リアンシェルトだと・・・!?」

リアンシェルトがミッド全体を覆うように展開した12枚のニヴルヘイム魔法陣。ソレを通過した大型の隕石は容易く凍って砕かれ、小さくなった隕石の破片をはやて達が砲撃で対処していると言った感じだった。それを見た奴は『ここに来てこの裏切り・・・!』そう言って歯ぎしりした。

『まぁいいさ。俺の死は確定した。ミッドがどうなろうがもう知った事じゃない。が、少しはやり返さないとな。神器王、俺を殺してくれる礼に良いことを教えてやる。リアンシェルトは、お前の記憶を取り戻している』

「は?」

奴の言葉に思考が追いつかなかった。リアンシェルトが記憶を取り戻しているだと。ありえない、そんなこと。俺は「あってたまるか!」と否定する。記憶が戻っているなら、どうして敵対する。俺の下に戻ってきてくれば良いじゃないか。自惚れもあるが、リアンシェルトは俺を父親として愛してくれていた。そんな彼女が自分を偽って敵対するなんて考えられない。

『信じる信じないはお前の自由だ。地上に降りたら確かめてみると良い。記憶を取り戻しているのか?とな』

「〜〜〜っ! くそぉぉぉーーーーーッ!」

『あぁ、俺を迎えに来てくれたのか・・・アガーテ・・・』

そして俺は霊体の左手を握り締め、不老不死だったプライソンの魂を強制的に昇天させた。背後でドサッとヤツの空っぽにの体が倒れ、砂状に崩れ去っていった。

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