第76話 連れ去り
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り上げた。
黄色い眼をした黒ゼツが静かに印を結び出して、縛る術の威力を高くしていく。
「ぜ、ゼツ......貴様」
「種ガ分カレバ此方モ対処ガ出来ル」
黒ゼツの眼が輝き出すとサソリの万華鏡写輪眼が開眼して身体から蒼色のエネルギーが溢れ出して万華鏡写輪眼に吸い込まれていき力場が一点に集中していくようだった。
「がああ......あああ」
「さ、サソリ?......や、やめなさい!」
御坂がコインを片手に握り締めると雷を溜めて黒ゼツに放つがスライムのようにグニャグニャ曲がりだしてレールガンを躱した。
「残念ダッタナ......」
「くっ!?」
再度放つべくポケットに手を入れるがサソリの周囲に四角形がいくつも重なったような黒い空間が現れて背中上部から引き摺られるようにサソリは落ち始めていく。
「こ、これってぇ?」
食蜂が口に手を当てて震えた。
前にララが吸い込まれた空間と同じ形を成していた。
あの底のない闇に何があるか分からないが食蜂は迷わず手を伸ばした。
かつて出来なかった自分を戒めるようにサソリの腕を掴むと食蜂も闇の中に引き込まれていく。
「何してんのよぉ!貴方も早く来なさい!」
飄々としている普段の食蜂からは想像出来ない程の怒号が飛んできた。
「!?」
御坂は電撃を溜めるのを止めると足先に力を入れて走りだした。
徐々に地中に沈み行く食蜂が伸ばした腕を辛うじて掴むと御坂は常闇の世界に足を踏み入れた。
******
表の子供達......
彼らは『置き去り(チャイルドエラー)』と言ってね
何らかの事情で学園都市に捨てられた身寄りのない子供達だ
うちの施設週2回のシャワーだけだもん
本当に入っていいの?
センセー
私でもがんばったら大能力者(レベル4)とか超能力者(レベル5)になれるかなぁわ?
私達は学園都市に育ててもらってるから
この街の役に立てるようになりたいなーって
センセーの事信じてるもん
怖くないよ
実験はつつがなく終了した
君達は何も見なかったいいね?
科学の発展に犠牲はつきものだ
今回の事故は気にしなくていい
使い捨てのモルモットだからね
君には今後も期待しているからね
研究室へとメールデータを持ち込み解析を掛ける。
何処で撮られたモノかは写り混んだ背景で絞り込めるはずだし、データの送信から送り先を割り出す事も出来る。
これ以上好き勝手にやられてたまるものか......
これで手掛かりが得られれば敵に大きなダメージを与えられるかもしれない
しかし、わざわざ送って来ている事を考えると罠にも等しい
だから今回は助っ人を頼んでいる。
この場に居るのは危険が大き過ぎるので離れた箇所でデータのやり取りをしている。
RRRRR
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