【ハリー・ポッター】編
193 パッドフット帰還
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…入りなさい」
突然の──それも深夜に俺が訪問したことに訝るマクゴナガル先生。
俺は出来る限り慇懃に──マクゴナガル先生に部屋に入れさせてもらうために訪ねた理由を語ると、マクゴナガル先生は俺の狙い通りに部屋へと入れてくれた。
……マクゴナガル先生の部屋に入る時、シリウス・ブラック──とクルックシャンクスも一緒に入れるのを忘れない。
手順としては、まず俺がマクゴナガル先生に気にされない程度に扉を余分に開き、その隙間からシリウス・ブラックが部屋へと入りきったと同時にクルックシャンクス──とな塩梅だ。
「ささ──お掛けなさい」
マクゴナガル先生はシリウス・ブラックを部屋へと入れられているなんてつゆとも知らずに──杖の一振りのうちに、机の上に置かれていた書類を退かすと同時に紅茶を用意してくれた。
「……で、ミスター・ウィーズリーはこんな夜更けに一体どうしたというのでしょうか」
「……多分マクゴナガル先生は、どうしてそんな事≠ノなったか納得いただけないと思うので、始まりからお伝えしようと思います」
マクゴナガル先生から「よろしければ」と薦められた紅茶を一口だけ口に含みカップをソーサーに置いたところでマクゴナガル先生がこんな夜半に部屋を訪ねて来た理由を訊いてきた。想定していた展開だったので、俺は予てより考えていた文を口にする。
……マクゴナガル先生は俺の語り口が某かの琴線に触れたのか、より一層怪訝な顔をする。去年のバジリスクについて思い出しているのかもしれない。気付かない事にして話を続ける。
「話は今夜、寝ている時に襲ってきた下手人に寝惚け半分に失神呪文≠使用したところが始まりです」
「襲ってきた下手人>氛氓烽オや、グリフィンドール寮に侵入者が現れたのですか!?」
「ええ。ですが話はまだ終わっていません」
「……嘘は吐いていないのでしょうね」
「誓って」
「……判りました、続きをうかがいましょう」
マクゴナガル先生のその激昂も想定の範囲内の事だったので、心波≠ノて無理矢理本気である事を伝えマクゴナガル先生を宥める。……マクゴナガル先生が落ち着いた頃を見計らって更に語り──騙る。
「その男は泥にまみれ汚れた服、痩せ細った身体、延び放題のボサボサの髪とな感じで、おおよそ見るに耐えない容姿をしていました。……当然、そんな男に襲われる理由に覚えはありません──そこで俺は開心術≠使いました。開心術≠ナまず判ったのがそいつ≠フ名前なのですが、それは順を見て明かします」
「……っ…」
息を呑むマクゴナガル先生。
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