【ハリー・ポッター】編
193 パッドフット帰還
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
SIDE ロナルド・ランスロー・ウィーズリー
勝手に感じていた虚しさを噛み殺して、洗浄≠オたとかは除くとして──シリウス・ブラックを運ぼうとしてまずやったのが、シリウス・ブラックを守護せんとするクルックシャンクスを、シリウス・ブラックのお腹の上から退かす事だった。
当初は所詮猫だしな≠ニ、からかい混じりに「悪い様にはしないし、きっと悪い様にはならないよ」とクルックシャンクスに話し掛けた。
それはいっそ、先に噛み殺し損ねていた虚しさ故の投げ遣りだったのだが、そこで意外な事が起こった。……何と、クルックシャンクスがシリウス・ブラックの上から退いてくれたのだ。
それからと云うものの、クルックシャンクスの賢さに舌をまきながシリウス・ブラックを魔法で浮かせて、前以て大きめの布に目くらまし呪文≠付与して作ってなんちゃって透明マント≠掛けた。……云うまでもなくルーピン先生──ではなくマクゴナガル先生の元に連れて行く為だ。
……もちろんの事ながら深夜徘徊≠ニなるため俺自身もそのなんちゃって透明マント≠被って“忍びの地図”を頼りに副校長室へと向かう。
(……商店≠ノ置いたら──止めとこう)
このなんちゃって透明マント≠ヘアニーの持っているモノホンの“透明マント”と区別化するために劣化こそするが、それでもその効力は5年ほどは保ち、“透明マント”と違って汎用性もある。
一瞬だけ、今もたまに不定期、不定所で開いている商店≠ナ売ってぼろ儲けしようと思ったが直ぐに思い直す。
商店≠ノ置く理由を諦めたのは他でも無い──汎用性≠ェ問題だから≠セ。……今ですらなんちゃって透明マント≠使って深夜徘徊≠しているのだ、そんなものを商店≠ノ並べたら、ダンブルドア校長が動くだろう。
(……マクゴナガル先生なら話を判ってくれるはず)
そんな打算を元に副校長室のドアをノックした。……宙にシリウス・ブラックを──床に地味について来ていたクルックシャンクスを携えながら。
……もちろん、俺自身のなんちゃって透明マント≠ヘ脱いでいて“忍びの地図”をちゃんと仕舞ってある。シリウス・ブラックに被せてあるマント≠ヘ後で脱がす予定だ。
“忍びの地図”でマクゴナガル先生がまだ起きているのは知っていたので、部屋の扉は「こんな夜更けに一体誰ですか」とな愚痴と共にすぐに開かれる。
「……ミスター・ウィーズリー──一体どうしたと云うのですか?」
「夜分遅くにすみません──ですがどうしてもマクゴナガル先生にご報告したいことがあって、こんな時間ながらドアをノックさせていただきました」
「…
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ