【ハリー・ポッター】編
187 形態模写妖怪
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めたネビルに向かって改めて確認して──戦々恐々としていたネビルだったが、ついぞ腹を据えた。
「それじゃいくよ──せーのっ!」
開け放たれた洋箪笥。のっそりと出てきたのはネビルの言葉通り、スネイプ先生である。ネビルは短く悲鳴を上げるも直ぐに平素の表情に戻った。
「──っ、リ、“ばかばかしい(リディクラス)”!」
――パシンッ!
ネビルの呪文はボガートに正しく効いたのだろう。スネイプ先生に扮したボガートは、小気味の良い音と共に、ネビルが先ほど口にしていたおばあさんの服装を着こんでいた。……もちろんそれにはスネイプ憎し≠ネグリフィンドール生は大爆笑の渦だ。
……ちなみにボクはスネイプ先生に対してそこまで──ダーズリー家から連れ出してくれた恩人でもあるので、そこまで嫌悪感は抱いていない。……なのでボクからしたら現状は苦笑いしか出来ない状況だったりする。
閑話休題。
「よくやった、ネビル! さぁ並んで! 皆でボガートなんか退治してやろう!」
………。
……。
…。
あれから始まったボガートいじめ。ボガートいじめは順調に進み、残すところボク、ロン、ハーマイオニーだけとなった。
「アニー!」
ルーピン先生によばれ、もはやへとへととなっているボガートの前に踊り出る。ボガートは小気味良い音と共にそれ≠ヨと姿を変えた。
……夥しい血を流している何か≠押し潰している鉄骨だった。一瞬何が何だか判らなかったがラベンダーから上げられた短い悲鳴で、状況を理解してしまう。
「……っ」
ボク≠フ主観では数年前の嫌な光景が半狂乱になりそうな程にフラッシュバックされる。……しかし、辛うじてだが──そうなりそうな感情を抑えることが出来た。
「……“ばかばかしい(リディクラス)”」
「よくやったアニー、ロン!」
ルーピン先生に促され、箪笥の前から退きロンと交代する。その際、ロンに肩を叩かれると──ロンが何かしたのだろう、一気に気が楽になった。
……その時ふと思う。
(ロンの怖いものって何だろう…?)
ロンはよく出来ないことあまりない≠ニ諧謔を込めながら豪語しているが、ロンを見ていると強ち間違いじゃないように思える。……だから、ロンが恐れているもの≠ニいうのが気になったのだ。
ロンは、ボクがポストに変えてやったボガートの前に立つ。するとボガートは忽ち、また乾いた小気味の良い音を発てながらそれ≠ノ変化した。
「……うそ」
それ≠見て思わず溢す。
それ≠フ容貌は簡潔に述べるのなら、烏の羽を持ち十字架に磔(
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