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風魔の小次郎 風魔血風録
121部分:第十一話 武蔵の力その六
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。強い光を放つ目で小次郎を見据えている。
「元気そうで何よりだぜ」
「生憎だが私とて倒れるわけにはいかん」
 言いながらその黄金剣を前にかざす。
「小次郎、貴様を倒すまではな」
「やるってんだな」
「無論」
 返答は決まっていた。その返答と共に剣を構える。
「来い。構えていない者に振るう剣はない」
「そうかよ、それはこっちだって同じだぜ」
「同じか。ならば話が早いな」
「ああ、そうだな」
 小次郎もまた風林火山を構えた。これで二人は完全に対峙した。門の前で小次郎が右、壬生が左に位置していた。二つの聖剣もまた向かい合っていた。
「壬生」 
 小次郎がまず壬生の名を呼んだ。
「何だ?」
「御前はどうしても俺に勝つつもりなんだな」
「否定するつもりはない」
 激しい敵意と共に答えてきた。
「あの時の敗北、決して忘れられぬ」
「それは俺も同じなんだがな」
「武蔵か」
「ああ、そうさ」
 小次郎もまた激しい敵意を燃え上がらせていたのだった。
「御前もあいつも絶対に倒してやる」
「武蔵を倒したいのならばだ」
 すっと一歩前に出て来た。摺り足で。

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