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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
184 吸魂鬼(ディメンター)
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ラックがアズカバンから脱獄した事を知ってるよね」

「当たり前よ。……【日刊予言者新聞】もそうだけど、マグルのニュースにすらとりざたされていたもの」

ハーマイオニーは頷きながらそう──当然の事だ≠ニ言う様に語り、更には「……さすがにマグルのニュースにはどこから脱獄したか≠ヘ情報が無かったけどね」と付け足す。

ハーマイオニーそう付け足したところで歓迎していなかった闖入者(ちんにゅうしゃ)がコンパートメント内に入って来た。

――「おや、ウィーズリーのこそこそ君じゃないか」

闖入者──ドラコ・マルフォイは、何時ものごとくビンセント・クラッブとグレゴリー・ゴイルを(さなが)らガキ大将の様に携えていた。

闖入もそうだが、それと同時に放たれる俺を──もとい、ウィーズリー家を侮辱する言葉にアニーとハーマイオニーの顔が判りやすく鬱陶しげに眉を寄せる。……特にここ一ヶ月家に来ていたアニーの寄せられ具合≠ェ秀逸だったが、マルフォイはアニーの変調には気付かず更にウィーズリー家の事を貶す。

マルフォイの目線はすぐにマントにくるまって寝ているルーピン先生を捉えた。

「そいつは誰だ?」

「R・J・ルーピン。多分闇の魔術に対する防衛術≠フ新しい教授じゃないか? 知らんけど」

マルフォイはルーピン先生にそこまでの興味を持たなかった様で、「ふぅん」と短く言葉を切って人を小馬鹿にするような顔をそのままに口を開いた。

「ところで、日本はどうだったかい? ……この夏小金を手にしたウィーズリー君?」

「……中々良かったよ、マルフォイ。特に和食が逸品だったな。……あれは煮るだけ焼くだけ揚げるだけのイギリス料理には出せない味だったね」

マルフォイの挑発にクラッブとゴイルは俺を嘲笑するが、俺はマルフォイの挑発に乗らず、今にも杖を抜きそうなアニーとハーマイオニーをアイコンタクトで制しながらやんわりと返す。

……言外に日本の料理を食べた事が無いなんて人生の半分は損してるね≠ニ皮肉を込めるのも忘れない。しかしマルフォイはそんな俺の皮肉には気付かず…。

「……こんな腰抜けは放っておいて、行くぞクラッブ、ゴイル」

俺が挑発に乗らなかったからか、不機嫌そうに鼻を鳴らしたマルフォイは、馬鹿笑いしだしたクラッブとゴイルを引き連れて、そう──負け犬の遠吠えが如しに吐き捨ててコンパートメントから退室して行った。

………。

……。

…。

「……ロン、良かったの?」

「……ロンが止めなきゃボクが黙らせてたのに…」

「あんな──挑発にすらなってない言葉に反応してウマくない¥況に陥ったら、それこそコト≠セから良いんだよ」

マル
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