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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第百六話 光の魔法その九

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「美味しかったわ」
「それはやっぱり」
「飲み過ぎだから」
「止めた方がいいです、今はお酒も抜けてきていますが」
 暑い夏の夜を歩いていてだ、僕にしろ結構以上に抜けてきてはいる。
 けれどだ、飲んだ量が量だしこれ以上飲むとだ。
「明日の朝大変ですから」
「それじゃあ」
「今日はこれ位にしましょう」
「わかったわ」
 日菜子さんもやっと頷いてくれた、そして。
 日菜子さんと一緒に飲んでいたジューンさんと水蓮さんもこう言った。
「私達もネ」
「これで止めておくべきあるな」
「それじゃあネ」
「もうお酒は飲まないあるよ」
「それがいいよ」
 僕は二人にも話した。
「本当に飲み過ぎはよくないから」
「朝が大変なのは事実だしネ」
「程々あるな」
「そこはね」
 二人にこうも言った。
「明日があるし」
「明日また飲めばいイ」
「そうあるな」
「明日は朝から飲むから」
 このことも話した。
「シャンパンね、朝食はビュッフェで食べ放題飲み放題だしね」
「それも豪勢ね」
「いいあるな」
「だからね」
 本当にそれで、だった。
「今日はこれまでで」
「確かに。まだ結構以上に」
 チェチーリアさんも言う。
「お酒残ってるし」
「今日はこれまでにしたいでござる」
 マルヤムさんも言う。
「では、でござる」
「今日はイルミネーションを最後まで見る」
「そうするでござるか」
「それがいいね」
 僕はマルヤムさんの言葉に頷いた、そしてだった。
 僕達は街を十一時まで歩いて回った、イルミネーションが輝くその街の中を。そしてそのうえで、だった。
 部屋に帰るとだ、畑中さんがいてくれていた。とはいっても。
 上はガウン、そして下はズボンという格好だった。その格好で僕を出迎えてくれた。
「お帰りなさいませ」
「あっ、着替えられたんですか」
「はい、上はこれからガウンを脱いで」
 そしてというのだ。
「パジャマに着替えて寝ます、ナイトキャップも持って来ました」
「ナイトキャップ、ですか」
「実は私はパジャマ派です」
 寝る時の服はというのだ。
「そしてナイトキャップもです」
「欠かせないんですか」
「はい」
 本当にという返事だった。
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