第百六話 光の魔法その七
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「何かあったらね」
「その時のことを考えて」
「自衛隊の人にはもっといて欲しいわ」
「そうなんですね」
「ええ、まあここは今のところは」
日菜子さんはあらためてハウステンボスの話をした。
「そうした心配はないわね」
「今は」
「そうよね」
「有り難いことに」
あくまで今のところは、だ。将来は全くわからないし絶対に安全だの安心だの言えないのが日本の怖いところだ。
「そうですね」
「本当にね、まあ今はね」
「はい、そうした状況じゃないですから」
「見て回りましょう」
「プールも」
「そうしていきましょう、いや奇麗ね」
スーパーボールがきらきらと輝いているプールを見ての言葉だ。
「水着があったら絶対に中に入ってるわ、と言いたいけれど」
「それは絶対に止めて下さい」
日菜子さんにも真顔で注意した。
「日菜子さんも飲んでますよね」
「二人と一緒にね」
ジューンさんと水蓮さんを見て僕に答えた、見れば二人はかなり酔いが醒めてきているとはいえ表情は結構以上に酔っている人達のそれだ。
「ボトル一本開けたわ」
「いや、飲んだ飲んダ」
「最高に美味しかったある」
その二人も笑ってこう言う。
「正直まだまだ酔ってるヨ」
「足は何とかしっかりさせているあるにしても」
「僕達もそうだから」
ワインをしこたま飲んだからだ。
「止めた方がいいよ」
「そうね」
日菜子さんが三人を代表して応えた。
「じゃあ止めておいてね」
「水着もなくてです」
「いいわね」
「冗談抜きで危ないですから」
お酒、それも相当に飲んでから入ることはだ。
「死にますよ」
「冗談抜きに」
「はい、本当に」
このことを注意もした。
「見ているだけで、今日は」
「水着もないし」
「レンタルは出来ます」
プールでだ。
「ですがそれでも」
「お酒が抜けてからね」
「そうして下さい」
プールに入ることはだ。
「明日以降です」
「そうしておくわね」
「こうして見ているだけでもでござる」
マルヤムさんはじっとだ、プールを見ていた。
「楽しめるでござるしな」
「そうだよね」
「いいものでござるよ」
「僕もね」
「そう思うでござるな」
「実際にね、ただね」
「ただというと」
「スーパーボールはね」
僕はそのボール達を見ながらマルヤムさんにさらに話した。
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