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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第35話 「真夏のデート?」
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ゃあ、いつまで経っても進展しないって言うのに。
 私の見立てが正しければ、お姉ちゃんがショウ君を好きになったのは今に始まったことじゃないわ。あれは遡ること10年ほど前、ショウ君がまだ物心ついた頃の話。ショウ君と私達姉妹は一緒に遊ぶというか、私達がショウ君の面倒を見ていたわけだけど、そのときにお姉ちゃんはこう言ったわ……

『わたし、おおきくなったらショウくんのお嫁さんになります!』

 正直私も小さかったからどういう経緯でそんなことになったのかは覚えていない。ただ主動だったのは私達姉妹でしょうからおままごとでもやっていたんじゃないかしら。それで1日中遊んでてショウ君のことが好きになってしまったお姉ちゃんはそういうセリフを口にしたんだと思う。
 まあここだけ聞けばよくある昔話になるわけだけど……お姉ちゃんは今でもそのときのことを鮮明に覚えているというか、あの頃からずっとショウ君のことが好きなのよね。前にそのことに触れたら過敏に反応してたし。
 あぁ……何て純情なお姉ちゃん。純情すぎて高校生とは思えないわ。なのはちゃんやフェイトちゃん達にこの手の話をしたときくらい大人としての余裕がないし。今まで事あるごとに背中を押してきたけど全く効果がないのよね。私のやり方が悪いのかしら……仮にそうだとしても8割くらいはお姉ちゃんに責任があるはずだわ。

「キ、キリエ……急に黙っちゃいましたがどうかしましたか? もしかしてお腹でも痛いんですか?」

 さっきまで怒っていたのに何て優しいお姉ちゃんなの……やれやれ、もういっそのことショウ君から告白させるように動こうかしら。お姉ちゃんは私と違って真面目だからショウ君も邪険にはしないし、好きか嫌いかで言えば好きな方でしょうから。
 というか、お姉ちゃんはこんだけ分かりやすいんだからショウ君に察しなさいと言いたい気分ね。でもショウ君は別に鈍い子じゃないしお姉ちゃんの気持ちに気が付いてるんじゃ……それで知らない振りをしているとしたら、もしかして好きな子が居るということ?
 ……ありえない話じゃないわね。不思議なことにショウ君の周りには美少女が揃っているし。まあその大半は年下なんだけど……もももしかしてショウ君は年下好きなのかしら。でも大体の子は小学生だし、それが好きということはロリコンということに。
 でもそう考えると私やお姉ちゃんに見向きもしない理由の説明は出来るわ。単純に昔から馬鹿やってきたせいで私達を異性として見ていないだけという可能性ももちろんあるんだけど。くっ……お姉さんをこんなに惑わせるなんてショウ君あなたって子は何てひどい子なの。

「大丈夫よお姉ちゃん、このあとのデートプランを考えていただけだから」
「なっ……私も居るんですからこ、これはデートなんかじゃありません。というか、何でそうあなた
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