第十幕その五
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「私もね」
「ドロシ−王女もそう思うの」
「貴女のお話を聞いたらね」
「そう思えるのね」
「ええ」
そうだというのです。
「私もね」
「そうなの、ただ」
「ただ?」
「まあ用心はね」
「しておいた方がいいのね」
「そう、確かに終わったお話だけれど」
それでもというのです。
「自分でそう思ってるだけってあるわよね」
「そうね、実はってことが」
「だからね」
「ここで油断しないで」
「何が起こってもね」
「いい様にはなのね」
「心構えはしておいてね」
こう言うのでした。
「私もそうしておくし」
「私もなのね」
「そうしておくべきだと思うわ」
「わかったわ」
アンはドロシーのその言葉に頷きました。
「それじゃあ」
「心構えはなの」
「しておくわ」
こう言ってでした、そのうえで。
アンは確かなお顔になりました、そうしてドロシーにあらためて言うのでした。
「終わったこと、けれどね」
「若し何かがあってもね」
「それで狼狽したりしないわ」
「そうしてね」
「何といっても私はこの国の国家元首だから」
「ウーガブーの国の」
「だからね」
その心構えは確かにあります、アンの中にもオズマと同じ芯があるのです。
「しっかりしていくわ」
「頑張ってね」
「是非ね、それじゃあね」
「そういうことでね」
こうしたお話をしてでした、アンはサウナの中で言いました。
「それでこのサウナだけれど」
「サウナがどうかしたの?」
「いえ、こうして汗をかいてね」
そしてというのです。
「一日凄く動いた後でまた汗をかいて」
「そしてよね」
「水風呂にも入ってまたね」
「このサウナに入って」
「そうしてるとね」
アンは身体全体から汗をかきながらドロシーにお話しました。
「気分もよくなるわね」
「そうね、身体も奇麗になるし」
「身体の中から」
「サウナって凄く汗をかくから」
まさにそれで、というのです。
「いいのよね」
「徹底的にね」
「徹底的に汗をかいて」
「身体の中までね」
「悪いものも出すし」
所謂老廃物と言われるものをです。
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