第百六話 光の魔法その二
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「この場所はずっとあって欲しいですね」
「永遠に」
「本当にそう思います」
「拙者この夜のことを忘れないでござる」
マルヤムさんは僕に笑顔で言ってきた。
「義和殿と一緒に観たことを」
「僕と?」
「皆とでござる」
笑顔のままこうも言ってきた。
「忘れないでござる」
「そうなんだね」
「こんな素晴らしい光の世界ははじめて観たでござるから」
「そうなんだね、後ここはプールもいいから」
「そちらもでござるか」
「うん、奇麗なんだ」
夜のプールもだ。
「十時までやってるよ」
「じゃあそこに行くでござるか」
「あっ、それいいネ」
「丁度水着も持って来ているある」
ジューンさんと水蓮さんはマルヤムさんの言葉にすぐに反応した。
「今から泳グ?」
「そしてそこのイルミネーションも観るあるか」
「あっ、待って」
僕はプールに行こうとする三人を止めた。
「皆お酒かなり入ってるから」
「あっ、だからでござるな」
「うん、お酒飲んでプールに入るのはね」
泳ぐだけでなくお水に入ることもだ。
「よくないよ」
「身体に、でござるな」
「心臓によくないからね」
アルコールがかなり入った身体で泳いで溺れるだけじゃなくて冷たいお水に入ってそうして心臓に悪影響を与えたりする。
「だからね」
「今日は、でござるな」
「止めた方がいいよ」
こう言ってマルヤムさん達を止めた。
「危ないからね」
「確かに、相当に飲んだでござる」
「皆ネ」
「だからあるな」
「観る分にはいいけれど」
それでもだ。
「入るのは絶対に駄目だからね」
「観るだけならいいの」
「はい、それだけなら」
日菜子さんの問いにすぐに返した。
「いいですけれど」
「じゃあ観に行くだけでね」
「本当にそれだけですよ」
僕は何処か保護者めいた口調で言った。
「さもないと」
「本当に危ないから」
「そこはお願いします」
日菜子さんだけでなく皆にも言った。
「人は多いですけれど」
「お水は冷たいし」
「夜ですから余計に」
暑い場所から急に冷たい場所に行くこのことだけでも危ない、サウナでもお酒を飲んで入るとそれだけで危険であるのと同じだ。
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