108部分:第十話 小次郎と姫子その六
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あの男は下手に褒めると図に昇るとな」
「確かにそうだな」
表情を変えず団長のその言葉に頷く。
「小次郎君はどうにも。そうしたところがな」
「あるのは確かだ」
「うむ。それでだ」
団長はここで竜魔自身に対して問うてきた。
「竜魔君、君はどうしてここに来たのだ」
「人を探している」
「人をか」
「そうか。それではそれは誰だ」
「柳生蘭子殿だ」
竜魔はすぐに答えてみせてきた。
「ここに気配・・・・・・いやおられると聞いたが」
「指南役か」
「むっ、あそこか」
ここで団の練習を見ている蘭子に気付いた。
「やはりここだったか」
「指南役に何か用件でも」
「実は伝えたいことがある」
鋭い目で団長に答えた。
「次の料理のことでな」
「それか」
団長はそれを聞いてすぐに何の話か察した。
「そうだ。そのことで話をしたいのだが」
「わかった。それではだ」
団長が蘭子に声をかけようとする。しかしその時だった。
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