美保鎮守府NOW-Side B- PART5
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「こいつらを拘束しろ!どこかの部屋へ閉じ込めておけ!」
陸戦隊が2人を取り囲み、執務室の外へと連れ出す。
「さて、在日米軍からの返事が来ている筈だな?」
「はい、ですが……」
「なんだ?はっきりと言え」
「米国大使館から『内政干渉に類する行為の為、静観させていただく』と……」
「何だと?」
官房長官に若干の狼狽が見えた。何せこの時の為に数年前から密約を結び、協力関係を構築してきたのだ。それが土壇場になっての掌返し。何が起こっているというのか……
〜同時刻・アメリカ大使館〜
※ここから『』は英語だと思って下さい
『しかし、これで良かったのですか』
『あぁ、上々だ』
アメリカ大使館の大使の執務室。その室内には数名の人物がいた。一人は当然アメリカ大使、そしてその向かいに座っていたのは元在日米軍の指揮官であり、金城提督の同期でもあるクルツ=波田少将だった。彼は偶然昔からの知人に会いに来たその時に、たまたまこの騒動に巻き込まれたのだ。そこでクーデター派の計画を聞き、アドバイザーとしてその場に留まっていた。その傍らには駆逐艦の文月と如月を侍らせている。
『今クーデターの一派に協力すると、零二の奴と敵対しないといけないからな。昔の部下を喪うのは、私としても忍びない』
『かつてファイティングブルと呼ばれたハーダー司令官の言葉とは思えませんね?』
『おいおい、今はもう私は日本人だよ?それに……彼女達の父であり、夫でもある』
そう言ってクルツは如月の頬に頬擦りをする。
「やっ、ちょっと、司令官ったら!お髭が痛いし、恥ずかしいわ……////」
「ン〜♪今日も如月ちゃんのほっぺはスベスベでしゅね〜♪」
アメリカ大使も呆れてしまって物も言えない状態である。これさえなければ勇猛果敢な指揮官で部下の信頼も厚い人物なのだが……果てしなく気持ち悪い。
『しかし、レイジ・カネシロとはそれほどの人物ですか?』
『勿論だとも、想像してみ給え。格闘技も銃の扱いも我が軍の海兵隊と見劣りしない艦娘が300名以上……それが一気に牙を剥くのだ』
ゴクリ、と生唾を飲み込む大使。
『彼女達は1つの生き物であるかのように突撃を繰り返し、死ぬ事を厭わず、最後の一人になるまで戦い続けるだろう。零二の奴が鍛えた艦娘は、そういう存在だ』
一人通常の人間の十人以上の力を持つ艦娘が300名以上、死を恐れずに突撃してくる。それだけでも多大な恐怖だというのに、戦闘技術は海兵隊並み。悪夢以外の何物でも無いだろう。
『ハーダー司令官、我が軍の窮地を救っていただき感謝します』
『なに、私も知人同士が争うのが忍びなかっただけだよ』
頭を深々と下
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