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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
八人の強者
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ても、目の前にいる人物は整った見た目をしている。仲間を大切にする彼らとしては、そういう存在が増えることは非常に好ましいことなのである。

「いやぁ、ギルドって堅苦しそうで」
「そんなことないよ」

ただ、青年は勧誘を受けようとはお持っていない様子。しかし、勿体ないと考えたイヴたちがなおも勧誘していると、突然どこからか不思議な音が聞こえてくる。

ブルルルル

振動音のような音に、その正体を探ろうと周囲を見渡す。だが、その正体はすぐ目の前にあったのだった。

「すみません、ちょっと呼び出しが・・・」

いまだに振動している通信用魔水晶(ラクリマ)を取り出したホッパー。どうやらそれは、お別れを知らせるコールだったらしい。

「え!?もう喫茶店の前だよ!?」
「すぐに行かなきゃいけないんですか?」

すでに目的地である喫茶店のすぐ前までやって来ていた彼らだったが、緊急の呼び出しを受けた青年を引き留めることはできない。

「またお会いする機会がありましたらその時に」
「メェーン。再会する日を心待ちにしてるよ」

丁寧におじきをしてその場から立ち去るホッパー。その背中を見送っていると、店の中を見ていたレンがあることに気が付く。

「まだ誰も来てないみたいだな。どうします?先輩」

まだ店内に見知った人物たちの姿を見つけられなかったレンは一夜に判断を仰ぐ。だが、この後の一夜の言葉が、事態を最悪の方向へと発展させてしまった。

「仕方ない。ヒビキに報告したいから、私は先に城に戻っておこう」

ピクッ

一夜の言葉を聞いた途端、彼らに背を向けていた青年の足が止まる。

「城?」

城という単語に反応したホッパーは、踵を返し四人の元へと戻ってくる。一度はお別れしたはずの人物が戻ってきたことに、一夜たちは驚きながらも暖かく迎え入れることにした。

「どうしたんだね?」
「忘れ物ですか?」

これと言って何か用事が思い当たらない彼らはそれとなく話題を振ってみるが、肝心の少年はブツブツと何かを呟いているだけで一向に答えようとしない。

「なんで気付かなかったんだろう、魔導士が来てるならその可能性は真っ先に考えられたじゃないか」

天馬の面々には聞こえないほどの声でブツブツと呟き続けるホッパー。心配したレンが声をかけようと近付いたが、青年の目が明らかに変わっていることに気付き、慌てて離れようとする。

「ふっ!!」

しかし、その行動は一歩遅かった。

「がっ!!」

下がろうとしたレンの腹部に思い切り拳を打ち込んだホッパーに呆気に取られる。その際レンが地面に背中から倒れ込んだため、騒いでいた街の人たちが一斉にそちらを向いた。













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