八人の強者
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かと思うと、オフィウクスの体を何かが貫いた。
「オフィウクス!!」
巨大な体を支えきれず地面へと崩れ落ちるオフィウクス。ユキノはその姿を、ただ眺めていることしかできなかった。
ドォンッ
「くっ!!」
目の前で炎が爆発し吹き飛ばされる金髪の少年。しかし、彼は持ち前のセンスでうまく着地をすると、すぐさま抗戦する。
「氷神・雹!!」
屋内ではあり得ない雨雲が天井を隠す。そこから巨大な雹が降り出すと、炎使いのオレンジのリーゼントは堪らず後方へと下がって技の範囲から逃れる。
「後ろががら空きだぞ」
「!!」
一時敵を退けたレオンだったが、彼の相手は一人ではない。光の剣を構えた女性、エーメが斬りかかる。
「露出魔の癖に生意気な・・・」
「お前がそうさせたんだろう!?」
以前対峙した時はレオンの高速攻撃の前に瞬く間に服を切り刻まれ、全裸にさせられた彼女は復讐心に燃えていた。なので今回彼と再び会えたことに興奮し、テンションが上がっていた。
「貴様はここで私が倒す!!」
次から次へと剣を振るい攻撃を繰り出すエーメ。しかし、その攻撃はレオンに当たらない。彼の運動神経の前に、ただ空を切っていくだけ。
「!!」
エーメの剣筋を見切り、交わしていたレオンは後ろから気配を感じ、彼女の剣を指先で掴み、後ろを振り返る。
「ハッ!!」
そこには人差し指を立て、突きを放とうとする赤黒い髪の男が迫っていた。
「このっ・・・」
最初に打ち出された威力を思い出した彼は受け止めるのをやめて受け流すように払う。その結果、攻撃を放とうとしていた青年は地面へと突きを放ち、その場が崩れる。
「おわっ!!」
「キャッ!!」
足場が崩れたことでバランスを崩したレオンとエーメ。少年は堪らず摘まんでいた剣を離して距離を取り、女性も慌ててその場から飛び去る。
「今「キャッ」って聞こえたんだが?」
「気のせいだ」
口調が女性らしくない剣士が可愛らしい悲鳴をあげたことをからかう赤黒い髪の男。それを受けた女性は否定しつつも、恥ずかしそうに顔を赤らめている。
(さすがに人数が多くてキツい。しかも・・・)
前後を三人に挟まれているレオンはチラッとリーゼントの男の後ろにいる全身真っ黒の男を見やる。
(まだ向こうには動いていない人間がいるんだよな・・・)
ため息をついた後、すぐに頭を切り替える。なぜ彼が動かないのかを思考してみることにしてみたレオンは、様々な憶測を上げてみた。
(三人を巻き込まないようにしているなら、大技を扱う魔導士。スタミナに難があって動けないのなら、一発勝負する
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