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蒼き夢の果てに
第7章 聖戦
第165話 虐殺の夜
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現実の俺に姉はいない。それに現在進行形で俺を教育している……心算の黒の智慧の女神さまは姉になった気分なのだろうし、前世と比べると少し我が儘になった血の繋がらない姉も居るので、既に姉の枠は定員オーバー。イザベラが座るべき椅子はない。

「民の中に流行らせて欲しい言葉があるのです」

 絶対に上から……為政者や、更に言うと宗教家から押し付けた形にせず、民の中から自発的に発生した形で。
 当然、夢による御告げもダメ。これは神からの命令と受け取られる恐れがある。何処の誰が言い出したのか分からない。しかし、現在の危機的状況の中から自然に出て来た言葉として、民の中に流行らせる。

 それは……。

「国が何をしてくれるのかではなく、自分が国に対して何を出来るかを考えようじゃないか。神の為ではなく、人の為に何が出来るのかを一度、真剣に考えてみようじゃないか。
 ……とね」


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