第7章 聖戦
第165話 虐殺の夜
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、前世のように聖地での戦いを最後に、このハルケギニア世界に俺が関われなくなったとして、それ以後に奴が何か危険な策謀を張り巡らせていた場合――
例えば、某かの眷属の小神を召喚するような事件を画策されて居た場合、その時に何か強力な兵器が必要に成る可能性は高い、と考えた結果なのだが……。
確かに地球世界で大量に生産された核兵器を調達する、と言う方法も考えられたし、むしろその方が、俺が居なくなった後に調達不可能となるので際限なく数を増やされる恐れもない……と、そう言う選択肢もあったにはあったのだが……。
但し、矢張り核兵器は威力が大きい上に、使用後にもかなりの問題が残る兵器。故に、例え対クトゥルフの邪神戦用だけに限定して使用する兵器だと考えるにしても、使用するにはリスクが大き過ぎる。
まして、対人間用の兵器として使用された場合を考えると……。
対して、この火石や風石を使用した兵器は、ごく少量の火石や風石を使用するだけでも十分な破壊力を得る事が出来る上に、使用後に放射能などの悪い影響が残る事もあり得ない。
それに、物が精霊力を使用する兵器だけに、精霊の支持がなければ発動しないのはブレストの街の事件の際に集められた火石や風石が爆発しなかった事で証明されていると思うので……。
自分が死んだ後の事など知った事か。……と、突き放して考えられればこんな事で思い悩む必要もないのでしょうが、流石にそんな訳にも行かず、結果、使いように因っては、神にも悪魔にも成れる、非常に危険な技術を教える事しか出来なかった。
この事が正しかったのか、それとも非常に問題がある判断だったのか。実はかなり不安だったのですが、それでも今回の件では多少役にたったようなので、この判断は大きく間違っていた訳ではなかったのでしょう。
少しの安堵。未だ軽々に判断出来る事柄ではないけど、少なくともガリアに関しては今のトコロ悪い方向には進んでいない。世界は混乱に満ちているけど、未だ大丈夫。
そう考える俺。そして……。
「確かに二式大艇は元より、強風も三十キロ爆弾を二つ装備出来たから、あの反応弾を携行するのに問題はないか」
第二次大戦中に使用された両機のカタログ上のスペックよりも強化……ある程度の科学的な知識と、その上に魔法により強化されている二式大艇や強風の能力を頭に思い浮かべながら、そう独り言のように呟く俺。
確か二式大艇は最大積載量二トン。こりゃ、あの反応弾なら三十は余裕で積める。
威力から言うと、このハルケギニアの基本的な城塞都市なら二から三発で壊滅させる事が出来る……と思う。尚、この世界は大都市で一から二万人規模の、現代社会の感覚で言うとかなり小さな規模の都市。日本の都市で言うのなら、市にすら成れない町や郡程度の規模だと考えて良いレベル
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