暁 〜小説投稿サイト〜
先恋
先恋〜やっぱり〜
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
!待てよっ??」
背後から声が聞こえるも、振り向かずその場から離れる。


「ちょ、ちょっと!春先…っ!」
「ごめん!場所移動しよう??」
そう言い、七瀬の手を引き逃げる陸太。途中で突然七瀬が立ち止まる。
「ちょ、瑞木さん!」
「…話さなくていい」
「…え…?」
「教室戻ろっか」
「で、でも!」
七瀬は陸太の言葉は聞こうともせず、来た道を戻る。陸太は戸惑うも、七瀬の後を追う。

「あっ??居た!おい!陸太!瑞木…」
「うるさい」
驚くほど冷たい声で言うと、周りの人間も黙り込む。
「ごめん、どいて…」
陸太は七瀬の様子がおかしいのに気付き、急いで七瀬を追う。
「瑞木さんっ!」
急いで七瀬の手を掴む。
「えっと…あの…」
「もう、関わんないで、あーやって、しつこくしてくるの、ほんと嫌なの??」
「ご、めん…」
「何で??同じ名前で、あんたがその同じ名前の奴庇って、皆に私と感じ害されて!何でこんな嫌な事されなきゃ行けないの??寄ってたかって…、私…あーゆうのが苦手だから…嫌なの…っ!」
七瀬が俯く。
「本当に…、ごめん…」
陸太はどう謝れば良いか分からず、俯く。
「…皆に言っとくから、同じ名前の人違いだって、だからもう、私に変に関わらないでね…」



教室に戻るも、気まずく、誰も話しかけてこない。陸太は黙って席に着く。
(何でこうなるんだろう…)
隣に座る七瀬も、陸太の方は見ない。
(初日からこんなんじゃ…)
周りの人達の視線が痛い。誰かが悪口を言っているのではと不安になる。
(……くそ……)
その時ふと、一人の人の顔が浮かぶ。沙奈だ。沙奈の顔が浮かぶ。

「沙奈さん…」

心の中で呟いたはずが、声に出ていたらしい。七瀬が此方を見る。
「沙奈さん、って言うんだ…」
「…あ、うん、」
気まずく、顔が見れない。
「…その人って…どんな人なの?」
「…沙奈さんは…………僕の元恋人で…」
そこで黙ってしまう。
「…?何?」
恐怖は大きかったが、ゆっくりと、口を開いた。



「…………前の学校の…先生だった…」







[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ