第三話 本土からの使者
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ット、榛名と同じ白い巫女服のような服に黒い帯、緑色のタータンチェックのスカートに茶色のブーツの女性だ。おそらく白い軍服の女性は海軍の軍人で、もう一人はその秘書艦を務める榛名と同じ『金剛型高速戦艦』の艦娘だろう。
すると向こう側も凰香達に気づいたのか、こちらに向かって歩いてくる。それを見た時雨が持っていた袋を地面に置いて、太ももに付けていた鞘からコンバットナイフを二本抜き取る。二人には見えないであろう防空棲姫も四基の高角砲型生体ユニットを装備する。
だが次の瞬間ーーーー
「比叡お姉様………?」
「比叡、さん………?」
ーーーー榛名と夕立が目の前にいる艦娘を見てそうつぶやく。凰香が二人の方を向くと、二人は目を見開き信じられないといった表情で目の前にいる艦娘を見ていた。
すると目の前にいる艦娘が突然走り出した。凰香と時雨はすぐに構えるが、目の前にいる艦娘は凰香と時雨を通り過ぎた。
そしてーーーー
「榛名……!夕立ちゃん……!」
ーーーー目の前にいる艦娘がそう叫ぶと、榛名と夕立に抱きついた。
「よかった……!生きてて、本当によかったよお………!」
榛名と夕立に抱きついた艦娘がそう言って、嗚咽を漏らし始める。
すると榛名も涙を流して言った。
「比叡お姉様も…どうして……?だって、あの時…粛清された……はずじゃ………!」
そう言って榛名も嗚咽を漏らし始める。夕立に至っては涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしていた。
そんな三人を見て時雨が言った。
「……えっと、これは一体どういう状況なのかな?」
「私が知るわけないじゃん」
時雨の言葉に凰香はそう答える。
すると目の前にいる白い軍服の女性が言った。
「……ふむ、どうやら『感動の再会』というものだな」
「………誰ですか?」
凰香は警戒しながら女性に聞く。すると白い軍服の女性が言った。
「ここで私が何者なのかを答えてもいいが、立話するのもなんだ。中で話をしようではないか………黒夢凰香君?」
「「「!?」」」
白い軍服の女性の口から出た自分の名前に、凰香、時雨、そして防空棲姫の三人は驚愕する。凰香達は目の前にいる女性の前で一度も自分の名前を口に出していない。それにもかかわらず、白い軍服の女性ははっきりと凰香の名前を言った。
(こいつは一体何者……?)
凰香は疑問に思ったが、白い軍服の女性の言う通りここで立話をしていても仕方がない。
「………榛名、夕立、あと名前のわからない艦娘さん。感動の再会もいいけど、そろそろ中に入りましょう?」
「そ、そうですね!」
「ぽ、ぽい!」
「う、すみません」
「気にしなくてい
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