第三話 本土からの使者
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雨から、榛名は防空姉から服を借りて着替えて」
「はい」
「わかりました」
凰香がそう言うと、榛名と夕立が頷く。それを見た凰香を食堂から出ると、本土へと出かけるために使う小型の船を調整するためにかつて艦娘が出撃する時に使っていた出撃ゲートへと向かうのだった。
………
……
…
「それにしても驚きました。凰香さんが船を運転できたなんて」
佐世保市の市街地を歩きながら、榛名がそう言った。旧泊地からここの港まで小型の船で来たのだが、そこまで凰香が運転してきたのだ。
凰香は歩きながら言った。
「別に艤装を装備して移動してもよかったけど、それでも騒ぎになるし、船の免許は取っておいても問題はないから」
「でもいろいろと面倒なんじゃないですか?ほら、個人情報とか」
時雨の隣を歩く夕立がそう言ってくる。すると、ふよふよと宙を浮いている防空棲姫が言った。
「今のご時世、そんなものはほとんど機能していないに等しいわ。………それにほら」
防空棲姫がそう言って、大型家電店のショウウィンドウのテレビを指差す。凰香達がそっちの方を見ると、そのテレビには連日流されている『佐世保第十三鎮守府の不正事件とそれに関係するニュース』が流されていた。
『尚、黒夢凰香ちゃん当時6歳は未だに行方不明でーーーー』
「………気に入らないね。探す気もないのにこれを流すなんてさ」
ニュースを見た時雨が忌々しそうにつぶやく。そんな時雨に凰香は言った。
「仕方ないわ。それが仕事なんだから。………それよりも、早く買い物を済ませましょう。買うものは食料の他に生活用品もあるから、かなりの量になるわよ。特に榛名と夕立のものを買わないといけないからね」
「夕立と榛名さんの、ですか?」
「ええそうよ。この先ずっと時雨や私のものを借り続けるのも何かと不便でしょ?あまり高いものは買えないけど、ある程度は買い揃えるつもりよ」
夕立の言葉に防空棲姫がウィンクして答える。
すると榛名が言った。
「あの…ありがとうございます。何から何まで」
「別にいいわよ。さあ、そろそろ行くわよ」
凰香はそう言うと、時雨達を引き連れて大型ショッピングモールへと入り、買い物を始めた。
そこから凰香達は数時間かけて夕立と榛名の服や小物、日常用品、そして最大の目的である食料を買い、買い物を無事終える。
買い物を無事終えた凰香達は現在カフェで一休みしていた。
「やれやれ、これだけ多いとさすがに疲れるね」
時雨がエスプレッソを一口飲んだ後、ふうと一息吐いて言った。時雨の言う通り、凰香達の座っている机の周囲にはたくさんの袋が置かれていた。
すると、紅茶
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