第三話 本土からの使者
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日本の九州地方にある長崎県の佐世保市内。その街中に凰香達はやって来ていた。
凰香はいつもの服装だが、時雨、榛名、夕立達艦娘達は自分達の正体がバレないようにするために、いつもと違う服装に変装していた。
時雨は首口の広い白いシャツに赤い線の入っている白い襟の付いた黒のノースリーブの薄い上着、黒のチェックのスカート、そして首にはいつも付けている赤いネクタイを直接緩く付けた服装だった。
夕立は裾口がギザギザ状になった薄い黄色のシャツに白い線の入った赤色のパーカー、黒の無地のスカート、そして首にはいつもの白いマフラーと首当てを付けていた。
そして榛名は黒い長袖のワンピースに白いカーディガン、そしていつものカチューシャの代わりに白い花の飾りが付いた白色のカチューシャを頭に付けた姿をしていた。
防空棲姫は今回は実体化するとさすがに大騒ぎとなってしまうので、四人だけが姿を見えるように幽体となっていた。
なぜ凰香達が佐世保市にいるのかというと、それは数時間前にまで遡る。
………
……
…
「……まずいわね」
旧泊地の食堂の厨房にて、凰香は冷蔵庫の中を見ながらそうつぶやいた。それを聞いた夕立が凰香に聞いてくる。
「凰香さん、どうかしたんですか?」
「食料が少ないのよ」
「食料が?」
凰香の言葉を聞いた防空棲姫が冷蔵庫の中を覗き込む。
「あらほんと。確かに少ないわね」
「まあ新たに榛名と夕立も来たんだから、仕方のないことだよ」
そう言った防空棲姫に食器を洗っている時雨が苦笑いしながらそう言った。時雨の言う通り、新たに増えた榛名と夕立もまたかなりの量を食べるため、今まで以上に食料の消費量が増えた。まあ、それは時雨の言う通り仕方のないことなのだが。
すると、食器を片付けていた榛名が凰香に聞いてきた。
「食料はあとどのくらいもちそうなのですか?」
「……魚と野菜は問題ないけど、米や肉、塩以外の調味料などはもってあと4日ってところかしらね」
凰香はそう言って冷蔵庫の扉を閉じる。そして四人に言った。
「本土に買い物に行くわよ」
「「え!?」」
凰香の言葉に榛名と夕立が驚いたような表情になる。
「……何かおかしいことでも言った?」
「い、いえ。凰香さんが街に行こうなんて言うとは思ってもいなくて……」
「私達だって買い物するために街に行くわよ。あまり出歩きたくないだけ。……まあ、今回は他の用件もあるんだけど」
凰香はそう言うと、食堂の出入口へと向かう。そして食堂を出る瞬間、凰香は時雨達に言った。
「私は船の準備をしておくから、時雨達も準備しておいて。榛名と夕立は………とりあえず夕立は時
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