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非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第54話『リザルト』
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けては通れないルートだ。


「これって、完璧に騙せる嘘を作るしかないだろ……」


異世界から来たという非科学的な事を信じる人は、限りなく少ない。つまり、その説明を用いることはできないのだ。
であれば、ユヅキの外見などもひっくるめて納得させられるあの裏技を・・・



「ずばり、外国人のホームステイだ」





* * * * * * * * * *

「こう言ってはなんだが・・・チョロイな」


ただいま晴登は自室でガッツポーズを取り、訝しげな目線をユヅキから向けられている。
というのも、晴登の策がいとも容易く通り、ユヅキの居候がすんなりと認められたからである。
自分の親ながら、チョロいと思ってしまうのも仕方ないだろう。


「けど言われたのが、やっぱり戸籍についてだったな…」


気分一転、晴登は頭を抱える。ちなみに、最も言われたのが名前だった。

いくら外国でも、さすがに"ユヅキ"という名前はいない。どちらかと言えば日本寄りの名前だ。だから晴登は『日本人の親を持っているが、幼少の頃から外国に住んでいて、今回ホームステイにやってきた』と、無理やりな設定をユヅキに作っている。

しかし、こうなるとユヅキには日本人らしい名前が必要となる。


「けど、本人はわからないしな…」


ユヅキは漢字を理解できない。自分で日本人らしい名前を考えるだなんて、以ての外だ。

つまり、晴登がユヅキの名付けをしなくてはならない。ちなみに、本人の許可は得ている。


「うーん・・・」


晴登はユヅキを横目に、机に向かってノートを開く。シャーペンを右手に持ち、頭を働かせた。


「できるだけ違和感が無いようにしないと…」スラスラ


その一心で、晴登はシャーペンを動かした。
正直、意味とかどうでもいいから、それっぽくなってれば良いと思ってる。



「・・・よし、これで良いだろ」



晴登は立ち上がり、ユヅキを振り向く。
彼女はキラキラとした熱視線を、晴登に向けていた。

また顔を逸らして照れながら、晴登はノートをユヅキに見せる。










『三浦 結月』




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