暁 〜小説投稿サイト〜
非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第54話『リザルト』
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「でも、面倒くさいとか言ってられないよな」

「ああ。お前が責任を持たないといけねぇし」

「あれ、若干冷たい!?」

「いや気のせい」


話が終わり、スタスタと去る伸太郎。

何だろう。だいぶ仲良くなったと思ってたけど、イマイチ掴めない所が有るな。今後の課題だ。







「結局は部長も暁君も信じてくれたな。アドバイスまで貰えたし・・・ありがたい限りだ」


クラスをそそくさと抜け、一人で帰路についている晴登。
無論、ユヅキの様子を確認するために早く帰っているに過ぎない。

どうしようかと、何だかんだと考えながら帰ってきた結果、実はもう我が家に着いていたりする。


「何かややこしい事になってませんように。ただいま」ガチャッ


ドアを開けると、目に映るのはいつもの玄関。異常はない。靴が異様に増えているとかは無いようだ。

靴を脱ぎ、晴登は二階の自室に向かう。
学校に居た8時間余りは放置していたことになるが、さすがに言いつけは守ってくれているだろうと信じるぞ。


「ユヅキ、ただいま」


「…あ、おかえりハルト」
「おかえり、お兄ちゃん」


よし、ちゃんと部屋に居てくれていた。良かった良かった・・・





「いや良くねぇよ!? 何で智乃がここに居るの?!」



ユヅキの選択が終わるまで、彼女を誰とも会わせないようにしようと考えていたのだが、呆気なく頓挫してしまった。
相手はまさかの、妹の智乃。そりゃ小学生が中学生より帰りが早いというのは当たり前だ。それを計算に入れなかった晴登が悪い。


「どう弁明すれば……?」


兄の部屋に謎の少女。例え小学生の知能でも、疑いたくはなる事象だ。


「チノはハルトの妹なんでしょ? 全然平気だよ」

「そういう問題じゃなくて・・・というか、自己紹介済んでるのかよ…」


晴登は事態の深刻さに嘆息。

・・・いや待て。自己紹介で、ユヅキは自分のことを何と言ったのだろうか?


「おい、ユヅキ!」テマネキ

「なーに?」スタスタ


部屋の端っこにユヅキを呼び出す。そして二人はコソコソと、傍から見れば怪しい会話を始めた。
問うのはもちろん、先ほどの疑問。


「そこのところはどうなんだ?」

「心配しなくても、異世界から来た、だなんて言ってないよ」

「そ、そうか・・・って、ん? じゃあ、何て紹介したの?」


ユヅキが本当の事を話していないというのは理解した。
しかし、何と言って智乃を騙しているのだろうか?



「え、そりゃあ、ハルトの許嫁(いいなづけ)・・・」

「待て待て待て待て!!!
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