103部分:第十話 小次郎と姫子その一
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「そういう御前はどうなんだ?」
項羽はその林彪に尋ねてきたのだった。
「風魔一の剣術の腕前ならな」
「いや、俺でも無理だ」
しかし林彪はこう項羽に答えるのだった。
「御前も駄目か」
「俺はああした剛刀は持たない」
これが返答だった。
「合わないと言おうか。俺の技にはな」
「それもそうだな」
「つまりだ。あれを使えるのは小次郎一人だな」
霧風はこう結論付けた。
「あの男だけだ」
「けれど小次郎君」
麗羅は小次郎の素振りを見て言う。
「持ち方おかしくなってるし」
「何かあれって木刀の持ち方じゃねえだろ」
兜丸もこう評した。
「どでかい斧か何かみてえだぞ」
「そうだな。そういう感じだな」
小龍もそう見ていた。
「あれはな」
「斧か。その斧で」
竜魔は斧に例えて述べる。
「あの黄金剣を持つ壬生と飛鳥武蔵を倒せるか」
「それはあいつが一番よくわかっている筈だ」
霧風がその竜魔の言葉に応える。
「だからあそこまで振っているということだな」
「そうだな。左足を貫かれたあいつがな」
「飛鳥武蔵か」
劉鵬の目があらためて鋭くなる。
「あの男を何とかしないとな。我々の勝利はないな」
「その通りだ」
「おろっ!?」
ここで小次郎は。庭の廊下のところに座っている仲間達に気付いた。それで素振りを止めて彼等に対して顔を向けるのだった。
「何だよ、皆何時の間に集まってるんだよ」
「最初からだ」
項羽が小次郎のその言葉に対して答えた。
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