家族
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代表、代表のサポートに徹するのか」
「いえ、あくまで代表が戦えなかった時の補欠です。それぐらいだったらやっても良いですよ」
『しかし……否解った、では勝者の権利として代表はオルコットか織斑にやらせる』
「そうしてください」
何かの事情で戦えなくなったなら代わりに出る程度ならいいが雑務などは真っ平だ。
「オルガ、そろそろ帰るぞ。此処にいる理由も無くなった」
「了解。んじゃミカに一夏、俺達行くぜ」
「途中まで送ってくよ」
サムスとオルガと並ぶようにピットから出る、途中女子達に遭遇したが先程の戦いが既に広まっているのかこちらを恐れるかのような視線で見ていた。ISの試合は基本的にスポーツとして認識が強い、だが先程のあれはスポーツなどという生易しい物ではない、戦闘に近い。一方的な蹂躙はISの力を如実に表した、それを使える男の力も同時に示した。
「私達は此処で良い、お前達は今日から寮生活だろ?」
「ああ。部屋の工事も終わったらしいからね」
「ミカ、ほれデーツだ」
「ああ、無くなり掛けてたから助かる」
「んじゃな。連絡確り寄越せよ」
そう言って二人は校舎を出た所で背を向けて去っていた、何処か寂しさを感じてしまう。これからは暫く未来院の皆と会えなくなる、だがそれも致し方ない事だ。何時までも料亭に泊まり込むわけにもいかないし両親にも迷惑が掛かる。
「ミカ、如何する?」
「部屋に行ってる、一夏は?」
「散歩してから帰る」
「解った」
拳をぶつけあってからミカと別れる一夏、少しの間空をぼぅっと見上げると校舎へと戻り適当に歩き始まる。考えれてみれば初日に途中で早退したから校舎内を全く把握していない、ある程度歩いて知っておかなければならないと歩いていると廊下の向こう側から千冬がやってくるのが見えた。何処かへ行こうかと思ったがこちらへと声を掛けて来たので諦めてその場にとどまる。
「未来……すまなかった私の弟が…」
「俺の事を兄貴だのなんだのって言った事はもう気にしてませんよ。但し……未来院の事を今後侮辱したら……あいつの命の保証はしませんがね」
「解っている、私から厳しく言っておく」
「一つ聞いても、織斑 一夏って何ですか?」
その質問に千冬は如何答えて良いものか迷った。自分の弟だというだけなら容易い、事実だ、が……それが本当に正しいのか迷った。自分にとって一夏という存在は何のか、大切な家族……それは間違いないが、それだけでは足りない気がした。
「……」
「織斑先生」
「すまない、一夏は……。私と百春の大切な家族だ……私が守り切れなかった……私は咎人だ」
拳を強く握り込む、それこそ手から血がが滲むほどに……。
「私が守らなければいけなかったのに……情けない話だ」
「そうですか、で
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