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風魔の小次郎 風魔血風録
1部分:第一話 小次郎出陣その一
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 皆正座しているがその小次郎という少年だけは胡坐をかいている。随分無作法な感じに見える。
「柳生蘭子様ですね」
「はい」
 蘭子は青年に一礼してから答えた。
「お久し振りです、総帥」
「総帥っていいますと」
「この方が風魔の総帥だ」
 蘭子は道中で荷物を持っていた男に対してこう説明した。彼は蘭子の後ろにいる。
「といいますと本当にいたんですか」
「何度も言った筈だが」
「すいません、どうにもこうにも現実だとは」
「わかったのならいい。さて」
 あらためて総帥に顔を戻して話を再開した。

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