二つ名とユニークスキル
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ナと一緒に来るから…怒らないでくれ…」
「怒ってはいない、だけどいつそんな子が入ってたんだ?知らなかったけど…」
「そうだな、少し前の話なんだがいいか?」
俺はカップをテーブルに置き、「構わない。」と一言呟いた。
「あれは、まだギルドを設立させて数日しか経ってなかった時だ。たまたま、俺とアスナでダンジョンに行ったときにソロプレイヤーの女の子がいてさ。でも、その子コボルド達に囲まれててHPも黄色まで落ちてたから俺達でフォローに入ったんだ。」
「射撃スキルの習得者は女性プレイヤーだったのか…」
「あぁ、まぁ、それで話を聞いたら人を探してるって言っててさ。何でもこのゲームにいるかも分からない大切な人を探してずっと1人で戦ってたみたいで、アスナが心配してな。ギルドに誘ったんだ。」
「凄いな、その子。いるかも分からない人をこのゲーム内で1人で探していたなんて…。」
「だよな、その大切な人の家族がこのゲームを買っていたのを見たらしくて急いでこのゲームを買ったって言ってたな。」
「見つかるといいね…その子が探してる大切な人が。」
「あぁ…」
その時だった、ギルドの扉が開き聞き慣れた声が部屋中に響き渡ったのは。
「キリト君、アキ君連れてきたよ!」
「おう、ありがとなアスナ。」
「ううん、シノのんの大切な人を見つけるためだもん!アキ君にも手伝って貰わなきゃ!」
「俺で良ければ手伝うよ。」
俺はそう言って椅子から立ち上がり、全員が座れるように移動した。
「ほら、入ってシノのん!」
「ちょ、アスナ引っ張らな…」
アスナに引っ張られながら入ってきたのは、同い年か1つ下ぐらいの少女だった。
「シノン、俺の隣にいるのは"黒の流星"の2つ名を持つアキだ。」
「初めまして、ソロのアキで…」
俺が自己紹介していると、シノンと呼ばれる目の前の少女は驚いているのか口元に手を当て、涙目になって俺を見ていた。
「シノのん?どうしたの?」
「明煌…なの?」
「え…?」
──彼女は今、明煌と言った…?
俺は自分の本名が呼ばれるとは思わず、後ろに後退りした。
「覚えて無いの…?」
俺は、目の前の焦げ茶の髪の毛で前髪の横を白いリボンで止めている少女の言葉に驚いていた。
──何で俺の本名を…?
この子は、シノンは何者なんだ…?
俺は…彼女と何処かで会った事があるのか…?
「ごめん…、分からない。」
「…!?」
そう言った瞬間、シノンは顔を伏せて外に飛び出した。
「シノのん!」
「アキ、これはいったい…!」
「分からない…彼女とシノンと会った事があるのかさえも…。」
俺は
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