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吸血姫はアホ可愛い!・ω・`)
48話「ロリへの愛は世界を救うか?S〜苦しみの魔王B〜」
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★★★


「おやぁ?家畜君の記憶は可笑しいねぇー?意図的に上書きした形跡があるよぉー?これはどういう事なんだろうねぇー?」

「えっ……?」

俺は訳が分からなかった。苦しみの魔王が何を言っているのか理解したくない。
今まで俺が感じてきた数々の違和感を、こいつは――指摘してきやがった。

「君、家畜社会で流行している即席クローン人間の類だったりするんじゃないの?家畜が飼っている家畜さんなのかなぁ?」

「そ、そんな事があるもんか!俺は日本育ちだし、両親は青森にいるぞ!?青森は産業がなくて貧乏で、でもリンゴが美味しくて……」

「それは全部嘘だねぇ、家畜君〜。脳みそに刻み込まれた情報を真実だと信じ込みたいだけだろぉー?わかるよぉー?」

「お、俺は徴兵されるのが嫌で、冒険者支援学校に小学生の頃から入って努力して――」

「なぁ、家畜。普通の家畜の子供は、そんなに決断力ないよ?将来の事なんて具体的に考えるどころか、遊ぶ事に夢中になる年頃だよぉーあれれー可笑しいなぁー?
僕は今まで、色んな家畜を虐待してきたけど、小さい頃から自分の生きる道を決めて生きている奴なんて超少数派だよ?あれれぇー?本当おかしい記憶だなぁー?」

「……そんな馬鹿な事があるか!俺は自分の意志で冒険者になって、可愛い女の子を見つけるためにダンジョン学園へ入ったんだ!
俺は俺のために選択肢を選んで、この結末にたどり着いたんだ!誰かの意志なんて関係がない!俺の人生は俺の物だ!」

叫びながら……ふと、俺は思い出す。白真珠と出会った特別な日を。ダンジョン学園へ入学した時の俺の思いを――

ーー
俺は……兵役から逃れるために十歳の時に冒険者の進路を志願し、冒険者支援学校で魔導を学び、ライバルと競い合いあった果てに――この入学式に今に至ったという訳だ。
冒険者は良いぞ。定期的にノルマの達成を求められるが報酬は良いし、自宅まで簡単に買える。
自分達で自由に計画を決めて、ダンジョン探索をやれるのは有り難い。
学園に入学すれば、可愛い女の子達とも知り合えるだろうし、雑魚モンスター狩りをやっていれば死ぬリスクも低くてウハウハだ。
ーー

あれ……冒険者支援学校でライバルと競い合ったはずなのに、なんで今の俺はボッチなんだ……?
まさか、これは記憶を改竄されている……?だがドナルド先輩と出会って、親しくなったのは真実のはずだ。そうじゃないと説明がつかない。少なくとも、12歳の頃からの人生は、真実じゃないと困る。
今までの記憶が全て嘘だったら、何を信じて生きていけばいいのか凄く困る。困る。嫌だ。過去が虚飾に満ちているのは最悪だ。俺は人形じゃないっ!

「家畜君の記憶を覗くと矛盾する所がたくさんあるよ?疑問点がたっぷりだよぉー?
家畜君はなー
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