46話「ロリへの愛は世界を救うか?Q〜苦しみの魔王@〜」
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果物があるって事はまさか……?」
「私が来た時……ここには大量の生きた脳味噌が浮かんでいた……それも銀バッジ冒険者以上の脳味噌がな……死んでゴールドアップルと交換されるのは……銀バッジ冒険者クラスの実力があった証拠だ……。
腐った人類の上層部は……人類を守るために……大勢の若者を犠牲にしていた……つまり、そういう事だ……」
何千というガラスケース。溶液の中に浮かんでいる高級食材。そして……この上にあるのはダンジョン学園。
俺は吐き気がしそうだ。どうして遮断装置がこんな場所にあるのか、俺は理解できる。
ダンジョン学園の冒険者は――危険な仕事という事もあって、一定数の行方不明者を常に出している。恐らく、その事実を利用して、冒険者を拉致し、脳みそにして、ここで遮断装置の生体部品として使っていたのだろう。
かなりの魔力を持った脳みそを大量運用する事で、毒電波を出して、魔族の空間転移を封じて弱体化させてたんだ……。俺の考えが正しかったら、犠牲者は数千じゃ済まない。
定期的に壊れた脳みそを交換する必要があるから、その度に、ダンジョン学園の冒険者が行方不明になっていたはずだ。
遮断装置の周りに、エロい自販機があったのは――夜にエロい事をしにきた学生達を捕まえて、自然な感じに行方不明にしてきたのだろう。チーズ校長が加担しているなら、幾らでも隠蔽のしようがある。
本当に腐った世界だ。だから、ブラドさんは絶望して苦しみの魔族なんかに加担してしまったのだろう。
「魔族も人間も変わらぬ……魔族は食事のために……猿同然の存在に過ぎない人間を飼い、人類は同族を犠牲に戦争している……。それはそうだ……どっちも元々は同じ存在なのだからな……」
「お祖父様……あの改心してくれませんか……?僕、殺したくないんです……僕はお祖父様の事が――」
「黙れ……お前を見ていると妻と娘を思い出してイライラする……その顔を見せるな……出ていけ……」
ブラドさん、いや、ブラドは白真珠が孫娘だという事を知らない。だから、言葉で彼女の心を傷つけられる。
俺はどうすれば良いのか分からなかった。瀕死のブラドを説教しても、死人にトドメを刺すようなものだ。後味が悪すぎる。
それに、遮断装置が完全に壊れたという事は……地上は今頃、地獄と化しているだろう。
エロフィンもカグヤも、知り合いの皆の人生が危うい。悪徳都市丸ごと家畜牧場にされそうだ。
「魔族と人類の戦いに正義など存在しない……歴史は既に凍結され、人類の可能性は閉ざされている……。
見るが良い。これが魔の力だ……苦しみの魔王っ!お前の願いは叶えたぞっ!
褒美をよこせ!私を永遠の存在にしろ!私を苦しめた世界を滅ぼしてしまえっ!」
最後の力を振り絞るかのように瀕死状態のブラドが叫んだ。その瞬間――場に
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