45話「ロリへの愛は世界を救うか?P〜中ボス戦 終〜」
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って分かっている。これは――魔族達が空間転移をする際に使う亜空間を通った時に起こる……波の波紋のようなもの。
つまり、遮断装置は壊されてしまったのだ。今頃、ワープゲートの周りに展開していた米軍は、一方的に虐殺されているはずだ。空間転移して、どこにでも現れる魔族に対処できるはずがない。
空間の点から点を移動できるってことは、その途中にある兵力を全て無視して――相手の弱点をたたける。
そういう卑怯すぎる戦術を使えるからこそ、魔族は人類に対して優位なのだ。
当然、影人間が、本来の性能を回復した魔族に勝てるはずもない。
影人間は影から影にしか移動できないが、魔族は360度方向、距離という概念をかなり無視して移動する。そんな標的を補足するのは、通常の影人間には無理だ。
「どうやら……間に合わなかったようだねぇ?」
ドナルド先輩の皮肉交じりの呟きが聞こえた。
俺の負けだ。そう思って――ドナルド先輩を見たら――影人間達に囲まれてボコボコにされて、床に倒れふし、その上に乗った白真珠に、指を一本一本ポキッポキッと折られている先輩の姿があったじゃないですかぁー。
「えいっ!悪党の指はこうです!食事ができるように2本くらい指を残しておきます!しばらくスプーンで食べて生活してくださいね!」
「苦しみの魔族に拷問されたせいで、この程度の痛みなら気持ちいいくらいさ」
「えと、足の骨もおります?」
「出来ればトドメを刺してほしいんだけどねぇ……」
どうやら……先輩の宿している苦しみの魔族の自我が崩壊しているせいで、複合魔法を使えるだけの補助的な存在に成り下がっていたようだ。
影人間に大人しくボコボコにされて、少しづつ、先輩の魂が削れつつある……。
俺は悲しい思いになりながら、影人間達に拘束するようにお願いをした。普通にお願いをしても、劣等感の塊である影人間は言うことを聞かないので『その男は苦痛大好きなM男だろ!どう見ても!』とツッコミを入れることで、奴らを納得させた。
今、ドナルド先輩の体は、触れている相手の魔力を吸いまくって大きくなる縄で拘束してある。時間をかければ魔法で壊せる代物だが時間稼ぎ程度にはなるだろう。
「ふ……どうやら見抜いたようだねぇ……トモヤ君。そうさ。僕の器に入っている魔族は自我がない。だから、こういう近接戦闘にはとことん弱くてね。僕が命令しないと何にもできない木偶の棒だったのさ」
「縄でグルグル巻きになっている状態で、そんな事を言っても情けないだけだぞ……」
「どうした?トドメを刺さないのかい……?」
「先輩、破滅したいなら、人のいない所で破滅してください」
「……やれやれ、殺せないなんて甘ちゃんだねぇ……僕みたいな悪党を放置なんて……正義の味方がやる事じゃないよ」
なん
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