43話「ロリへの愛は世界を救うか?N〜中ボス戦?〜」
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で、かなり自由に行動できるけどね」
「先輩……アナタは快楽の魔族の手先でいいんですか?」
「それどころか前都市長も、快楽の魔族の手先……いや、議員といった方がいいかな?快楽の魔族は民主的な議会制だからね。こういう所に人類の名残があるよ。ところでトモヤ君。この悪徳都市の別名を覚えているかい?」
「快楽と美食の都市……まさか……?前都市長が快楽の魔族の手先という事は……?」
「その別名通り、ここは快楽の魔族のために存在する快楽都市なんだよ。西にいけば性的な快楽が、北に行けば食欲的な快楽が、東に行けば奴隷を購入して他人を従わせる快楽が転がっている。
快楽の魔族の家畜牧場は、こんな感じに――気持ちよくて退廃的なんだよ。なら、良いじゃないか。他の魔族主導で人類が家畜化されるぐらいなら、快楽の魔族主導で支配された方がマシだろう?
人間は生きているだけで苦しみ、絶望し、様々な感情を吐き出す生き物だから、他の魔族も妥協できるしね。それが一番人類にとって平和で幸福な未来さ」
「先輩……アンタはそれでいいと本気で思っているのか……?」
「……既に歴史の可能性は凍結されている。酷い結末を迎えたSF作品のような世界観で、人類が勝利しても……それは悲劇でしかないよ。なにせ未来の人類を殺して、今の人類を勝たせるなんて……何の意味もないじゃないか。僕は人間っていう生き物が嫌い嫌いで仕方ないよ」
ドナルド先輩が言い終えた頃、ちょうど瓦礫の撤去作業が終わった。
白真珠が魔法の鞄をブンブン振り回しながら、俺の所に歩み寄ってくる。その小さな頭を撫でてやろうとしたが――ドナルド先輩の口元を見て驚愕した。
それは詠唱。魔法を発動させるための呪文を小さい声で唱えている。
「お師様ぁー!撤去が終わりましたよー!あっー!」
魔法は発動した。恐ろしいほどに指向性をもった風が、白真珠の小さな体を吹き飛ばす。
黒いドレスは物理的な風の影響は受けないはずなのだが、この風には恐ろしい量の魔力が込められている。
遥か通路の彼方へと、白真珠の姿は消え、瓦礫の向こうから銃弾や爆発音がした。どうやら通路の先に誰かが待ち伏せしていたようだ。
俺はドナルド先輩から距離を取る。突然の裏切り行為を働いた先輩は……人生に疲れきったサラリーマンのような顔で怪しく微笑んでいた。
「さぁ、トモヤ訓。僕と一緒に人類を家畜化しないかい?快楽の魔族が目指す先は無限大の気持ちいい世界が待っているぜ?」
「……断る。俺はそんな快楽はいらない」
「なら、殺そう。君が負けたら白ちゃんはそうだなぁ……豚人間にでもプレゼントしようかな?きっと良い感じに鳴いてくれるに違いないよ。
君には特別に複合魔法を見せてあげよう。ちゃんと僕の依頼を達成できたご褒美だ。こう見えても僕は
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