暁 〜小説投稿サイト〜
吸血姫はアホ可愛い!・ω・`)
43話「ロリへの愛は世界を救うか?N〜中ボス戦?〜」
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かる事だが――奴らは、99%以上、人間と似たような遺伝子を持っている事は知っているね?
アメリカは『魔界に行った人間を元に、手下となる魔物を作り出した』とか言って非難してるけど……これ間違いだってわかるだろう?」

「……元々、魔界にいた人間を品種改良して作り出したのが魔物……って事ですよね?」

「チーズ博士が持ち帰った研究資料にはこう書いてあった。魔界とは全ての恒星が死に絶えた宇宙の可能性が高いと。
ありとあらゆる太陽がエネルギーを使い果たし、再利用できなくなったエネルギーが転がっている死の世界。
人の目では、星の光すら視認できないほどに、何もかも終わってしまっている。
魔族も人間も、太陽光が存在しない世界では活動できない。どんな食物連鎖も莫大なエネルギーがあるからこそ成り立つんだ。それは魔族でも例外じゃない」

よくよく考えてみれば――全てが死に絶えているはずの世界で、魔族たちが冬眠の真似事をしていたのは可笑しい事だ。
宇宙全体のエネルギー資源が枯渇して、未来がないのに、活動を停止して眠るという選択肢は……ただの自殺行為である。
ドナルドの先輩の続きの言葉が、俺の考えを強く補強した。

「ここまでいえば分かるだろう?魔界とは――遥か時の彼方にあり、全ての可能性を閉ざしてしまった暗黒の未来世界なんだ。魔族が人間の感情を食べるのは、奴らが人間から進化し、全く違う種族になったから。
百年前、魔界に大量の軍人が突撃した事で、奴らはその感情を喰らい、何億年、何兆年……宇宙の全ての恒星がエネルギーを使い果たす期間を考えると……100兆年以上に及ぶ深い眠りから目覚めたんだ。恐らく、魔族はこの出来事を何度も何度も繰り返していると思う。
そうじゃないと、幾らなんでもありえないだろう?過去と未来が繋がる事を知ってなければ――死に絶えた宇宙で眠って、エネルギー消費を抑えるっていう行為はしないはずさ」

「……ダンジョン世界は現在と未来を繋ぐタイムトンネルだったって事ですか……?」

「僕は、その秘密を知りすぎた。迷宮管理機構はプラチナバッジだった僕を黒バッジへと落とし――口封じをかねて、苦しみの魔族がいる領域に、僕を置き去りにしたんだ。黒バッジ。ただ、それだけで仲間たちは僕を見捨てた。奴らは僕のバッジの色しか見てないクズ野郎だったのさ。そんなクズを信用した僕がアホなのだろうけどね。
僕は強制的に魔法を封じられた夢の世界で、魔族の手によって、ありとあらゆる拷問と苦しみを受けた。目玉を抜かれて光がない世界を体験させられ、聴覚を失い音の世界で永劫と思うような長い時を過ごし……今、僕の器には、苦しみの魔族が宿っている。人類にとって最も残酷で容赦がない最悪の魔族の魂が宿っているんだ。
幸い、快楽の魔族様がそいつの精神をぶっ壊してくれたおかげ
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