エピソード3・始まりのオーメン
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レンは。もし次元世界にうまく行けたら、久しぶりに再会しても良いんじゃないか?」
「ま、向こうにも都合があるやろうけど、色々話したいことはあるな。ほんまに会えたら、の話やけど」
「ふふふ……予感だけど、君達も改めて旧交を温める頃なのかもしれないから、次元世界に行ければ自ずと会えると思うよ。じゃあ私もそろそろ行くから、先代ひまわり娘にはよろしく」
そうして、棺桶屋が運転する車は去っていった。まだ気持ち悪さは頭に残ってるけど動ける程度には回復したので、私達は先代ひまわり娘の住む屋敷の戸を叩いた。ザジにとっては師匠との久しぶりの再会なので、きっと緊張しているはず……。
ガチャ……。
「インパクトッ!!」
「インパクトォー!!」
ドォーンッ!!
……えっと、あ、ありのまま今起こったことを話すよ。
扉をノックして開いたと思ったら、中から銀髪のお婆さんが杖を向けていきなり攻撃魔法を放ち、それを見越していたのか同時にザジも攻撃魔法を撃って相殺、玄関前で空気の爆発が発生した。
ていうか、なんでいきなり魔法勝負が始まってるの!? てっきり私は再会を喜び合う光景が見られると思ってたのに、まさかの衝撃魔法ぶっぱ!? 意味がわからない!
「……少し見ない内に腕が鈍ったんちゃうか、ザジ?」
「そういうばばあこそ、威力が衰えとるんやないの?」
「ばばあやない! 師匠と呼ばんか、この馬鹿弟子が!!」
「出会い頭に弟子にインパクト撃つ奴が言える筋合いか!!」
「こんなん、ただの挨拶や! 対処できん奴にうちの弟子を名乗る資格なぞ無いわ!!」
「じゃかしい! ばばあには常識っちゅうもんが無いんかドアホ!!」
なんか喧嘩が始まった。あのリタさえも展開に追いつけずポカンとしてるけど、ホントどうしよう……すごい言い争ってるけど、これ止めても大丈夫なんだよね? いきなり魔法撃たれたりしないよね?
「あ、あの……喧嘩はその辺で……」
「おぉっと、お客さんがおったんか。すまんすまん、つい熱が入ってもうて……堪忍してや〜」
「全くもう……うっかりうちの友達に当たってたらどないすんねん。誤射なんてしよったら師匠と言えど頭の心配はするで?」
「嫁入り前の小娘ごときに心配されたら、伝説の魔女も終わりやね。まあええわ、上がって上がって」
「お、お邪魔します……」
お婆さん―――先代ひまわり娘に招かれておずおずとリタが入っていき、私も続いて玄関に上がらせてもらった。その途中、杖を仕舞うザジの方を見ると、彼女は「驚いたやろ? ま、いつものことやから気にせんといて」と何事もなかったように扉を閉めていた。なんていうか……魔女って、すごいなぁ……。
それから木造で彩られた居間に集められ
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