暁 〜小説投稿サイト〜
〜異世界BETA大戦〜 Muv-Luv Alternative Cross Over Aubird Force
告白
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なってあげる!』みたいな事もあったのは微笑ましい記憶だな・・・。
俺も子供ながらに人付き合いが悪くて、小学校に上がっても友達と呼べる存在は一人もおらず、近くにはいつも通り、ただ一人幼馴染の優奈がいるだけだった。

・・・だが、そんな日々は唐突に終わりを告げた。
優奈の父親が転勤で中東のK共和国へ海外赴任となり、一家全員でついていくことになったのだ。
彼女の一家が旅立つその日、俺はショックやら面白くないやら、色々不快な感情がないまぜになっていて家に閉じこもってしまい、とうとう最後の言葉を交わす事もなく別れてしまった・・・。
だって、それが永遠の別れになるなんて、思いもつかなかったし、何事も考える余裕が全くなかったんだよ?

・・・そう、彼女の一家はその後着いた先の国でしばらくは平穏無事にすごしていたみたいだけど、半年後に突然勃発した隣国S首長国との戦争に巻き込まれて、行方不明になってしまったんだ・・・。
完全な奇襲攻撃だったらしく、多くの在留日本人が犠牲になったそうだ。
優奈の家族は死体も見つかってないし、死亡も確認されていないので、行方不明とされているが、多分殺されたのだと、俺も俺の両親もそう思って諦めていた。

当時のニュースを大人になってからも見る機会があったけど、他にも犠牲になった外国人はいたらしいが、犠牲になった外国人で突出して多かったのは日本人だったらしい。
K共和国の在留外国人の中で一番多かったのはアメリカ人だったのに、かの優秀な情報機関のおかげで半日前に攻撃を察知して、ほとんどの在留米国人を力技で引き揚げたらしい。
他の欧州の国なんかも同じくらいのタイミングに情報機関が察知して、在留自国人を引き上げたので損害は軽微だったそうだ。

まぁ、その頃の日本は海外で活動できるような情報機関を持っておらず、状況を把握したのはその隣国S首長国軍が既にK共和国首都を包囲、総攻撃を開始した頃、そして各国で報道の第一報が入った後にやっとという致命的な平和ボケだった。
しかも、現地の外交要員たちはそれでも日本は今回中立国なのだから、攻撃されるはずがない、話し合えば余裕をもって避難が出来ると考えて在留日本人には家を出ないように言っていたが、首都陥落後彼らの希望的観測に反して日本人はことごとく捕縛され、運の悪い者はその場で射殺または斬首、かろうじて運の良かった者でもその後殺害の様子をカメラに収めて放送する為だけに生かされ、ほんの少し寿命を延ばすだけという結果であった。

罪のない自国民が次々に殺害される様子を報道で見た当時の日本人は皆最初は驚愕と恐怖をおぼえ、その次にこの理不尽に対する抑えきれない怒りの衝動を生じさせた。
それまでは、日本の敗戦で幕を閉じた第二次世界大戦以前の軍部独裁と他国侵略に対する反省と言う名目で、日本に領土
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ