アージェント 〜時の凍りし世界〜
第一章 《凍てつく白銀の大地》
白銀の魔導師
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持つレイジングハートに魔力が集中、さらにはカートリッジが一発排出される。
「…バスター》!!」
高い密度を秘めた直射砲撃が暁人に迫る。しかし……
「嘘!?」
なのはの十八番であるディバインバスター。しかし、その砲撃は半ばも行かずに減衰し、消え失せてしまう。
間合いを詰める暁人、杖と杖とが激突し、辺りに魔力の余波が弾ける。間合いを離さず二撃目、三撃目と追撃を加える暁人。
「ハアァァァ!!」
全速の突き込み。しかし、またしてもシールドを展開するなのはの防御を崩せない。さらに、
「ホールディングシールド……!」
近接攻撃を噛み込む性質のあるその盾が、槍の穂先を捕らえて離さない。
「逃がさない!」
さらに魔方陣が展開され、魔力の鎖が飛び出す。しかし、
パキィィン
暁人は穂先を瞬時に『砕き』、その場を離脱。バインドを全て回避する。さらに、
「っ、いつの間に!?」
床面が凍り、なのはの足を捕らえている。魔力を通して氷を破壊するが、その為に暁人への対処が遅れる。
「《ブリザードガスト》。」
〈《Blizzard Gast》〉
暁人が『明らかに溜めの短い』砲撃魔法を放つ。
「くっ、《ラウンドシールド》!」
威力はそこまで高くなかったのか(チャージ時間には全く見合わないが)、なのはが咄嗟に展開したシールドで防ぐことは出来た。
「今度はこっちが……!?」
「悪いが、お前のターンは来ない。」
反撃を行おうとレイジングハートを構え直した瞬間、なのはは“それ”に気付いて愕然とする。
いつの間にか、自身の周囲に無数に展開された拳大の氷塊達。普段なら高い空間認識力を持つなのはが、こんな包囲に気付かない筈はない。しかし、空間を埋め尽くす銀色の光の粒達がなのはの認識力と魔力探知を狂わせた。
「《ヘイルストーム》……沈め。」
〈《Hail Storm》Full burst.〉
一斉射。100発を優に越える雹の弾丸がなのはを襲う。
「………しぶといな。」
どうにかプロテクションを展開し、さらにはカートリッジを使用して凌ぎ切ったなのは。お返しとばかりに高速速射砲のショートバスターを数発放つが、いずれも届く前に減衰してしまう。
〈Sir, the target reaction is detected. Location identification is complete.〉
「……分かった。」
対象、即ち《スノウスフィア》の位置の特定。暁人には既にここに留まる理由は無かった。
「……聞いていたな?悪いが失礼する。」
「っ………逃がさ、ない……!
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