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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
試練
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。」
「余計な事ってどういう……?」
フィーナも会話に加わる。そうだな、ちょっとクイズでも出すか。
「フィーナ、才能がある、自信がある、そんな奴が場所を与えられない。加えてそいつは反骨精神の塊だ。さて、そいつはどうすると思う?」
「えっと……実力を認めてもらおうとする?」
「そうだな。で、それを認めさせるには実戦が一番な訳だ。そして格納庫には予備機としていつでも出撃可能なVF-25Aが常時置いてある……ここまで言えば分かるな?」
フィーナが俺の言わんとする所を理解したのか難しい顔で頷く。そう、一番怖いのは反発して予備機か何かで勝手に出撃される事だ。
戦場において無能な味方、邪魔な味方は強力な敵より忌々しい。敵なら墜とすだけだが、味方はそうもいかないからだ。
アルトが勝手に出撃して墜ちそうになり、それを庇って誰かが死ぬ……一番避けたいパターンがそれだ。
ならば、多少未熟でも正式に役割を振ってやった方が落ち着くだろう、というのが試験官だった俺と、オズマ少佐や姐さんといった隊長陣の共通意見だ。
視界の端にはアルトに忠告をしに行ってミシェルにからかわれ、結果、いつも通りの夫婦漫才を繰り広げる幼女化、もといマイクローン化したクランの姿が見える。
「……時にフィーナ。」
「はい!翼さ……ん……?」
俺の顔を見たフィーナが瞬時に顔を強張らせる。
「ん?どうしたフィーナ。凄い汗だが。」
「い、いえ!?これは……」
「………」
「………………あの、翼さん?」
「何だ?」
「…………何でそんなにキレイに青筋が浮いてるんですか?」
「心当たりは無いか?」
「…………………」
「今日の模擬戦、あっさりアルトの野郎にやられてたよな?」
「……そ、それは……そのぉ……」
「………………(ジロリ)」
「うう………は、はい……」
「……………罰走。明日Exギアの動力切って格納庫二十周、三十分以内だ。いいな?」
「………え、それ、どう考えても無理……」
「い、い、な?」
「は、ハイ!?フィーナ・コルネイユ少尉、了解しました!!」
翌日、フィーナはどうにか、格納庫二十周をやり遂げた。タイム28分47秒はS.M.S新記録として、その後一週間程話題となった。
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