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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
試練
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アルト。案の定、と言うべきか受け止められ、吹き飛ばされる。

「言わんこっちゃない……この!!」

連装ビーム砲でこちらに注意を引く。すると何処から出してるのか、ミサイル状の物体を大量に射出して攻撃してくるバジュラ。

チャフをばらまき回避、宇宙にいくつもの光の華が咲く。それを引き裂く様に背中の重粒子ビーム砲が放たれ、間一髪回避する。

「っぶねぇな!!」

ビームに沿うよう突撃、降り下ろされる鉤爪をガウォークに変形し、急制動をかけて空振りさせる。

その隙をついてバトロイドに変形し直し、素早く上方に回り込み、アサルトナイフを引き抜く。

「その砲身、邪魔だろ?」

背面に背負ったビーム砲、その砲身を半ばで切断、さらに砲身の付け根にナイフを突き立てる。

「おまけ、だ!!」

刺さった箇所に三門のレーザー機銃を叩き込む。が、

「…浅い、か!」

撃破とまではいかず、動きこそ鈍くなったがまだ息がある。

「しぶといな……んあ!?」

突然の接近警報。アルトが上から突っ込んでくる。VF-25の手にはゼントラーディが遺したと思われる推定数千年前のライフルを持って。

って、おいおいおい……まさか!?

『墜ちろォァァァ!!』

雄叫びと共に俺が傷を付けた部位にライフルを捩じ込むアルトのVF-25。そして、そのまま零距離でトリガーを引き絞る。

バジュラが爆炎へと変わり、その余波はVF-25を呑み込む。光が収まったそこには、半壊状態となりながらも重要部位は無事守られた白と赤の機体が漂っていた。

「……全く、お前って奴は………。」

どうやら説教は長くなりそうだ。










「馬鹿野郎が!」

アイランド1に帰投するなりオズマ少佐の鉄拳制裁を受けるアルト。まあ今回の件は完全に自業自得な為、特に擁護する気はない。むしろもういっぺん殴られろ。

「俺達は何の為に高価な装備を与えられていると思ってる。言ってみろ!」

「戦う為だ!」

「違う!生き残る為だ!」

アルトはパイロットを目指した経緯が経緯な為に非常に反骨精神旺盛だ。何を言ったって必ず反抗してくるだろう。長引きそうだな、これは。

「だが俺は、現にバジュラを倒した!」

「結果論だ!そもそも武器も勝算も無しに敵に突っ込むなんぞ自殺行為だ!それにお前は、仲間まで危険に曝したんだぞ!」

危険に……まあ確かに、牽制しつつ後退するつもりがあいつのせいで正面からぶつからなきゃいけなくなったし。

手持ちの札でもやれない事は無かったが、リスクに見合わないことこの上なかった。

「第一、数千年も昔の、まともに動作するかも分からない骨董品を使うなんて何を考えている!」


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