第四十八話 進路を決めてその十五
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「結婚するまでは相手は両目で見る、してからは片目で見る」
「片目ですか」
「そう、大目に優しく見てあげるってことよ」
その相手をというのだ。
「多少の欠点よりも長所を見る」
「それが大事なんですね」
「結婚してからはね」
「そういうものですか」
「そう言われたから私もそうするつもりよ」
結婚してからもとだ、龍馬に話した。
「このことは優花にも言うわ」
「それで俺にもですか」
「今お話したわね」
「はい、確かに」
「この言葉出来たら覚えておいてね」
「そうさせてもらいます」
「受験と違って今すぐのことじゃないけれど」
龍馬にとっては遥か未来それも想像も出来ないまでのことだ、彼にとって結婚は大学を卒業して就職してからまだ先のことだ。
優子もそれがわかっていてだ、優子の話を聞いていた。優子はその龍馬にさらに話した。
「頭に入れておいてね」
「わかりました」
「もっと遥か先だけれどね」
優子も龍馬のそのことはわかっていて言う。
「龍馬君にとってもあの娘にとっても」
「それはそうですね」
「十年は先かしら」
ざっと考えてこう言った。
「それ位かしら」
「十年ですか」
「ずっと先ね」
「俺もあいつもどうなってるでしょうか」
「それは誰にもわからないわ」
「やっぱりそうですよね」
「けれど考えておいてね」
結婚のこともとだ、優子はまた龍馬に言った。
「いいわね」
「はい、未来のことでも」
「そうしてね、じゃあまたね」
「何かあれば」
「電話でもお話しましょう」
「お願いします」
「そういうことでね」
こうした話もしてだ、龍馬は受験そして将来のことも考えていくのだった。そのうえで受験に向かうのだった。
第四十八話 完
2016・12・1
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