アインクラッド編
食事と回想
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ディアベルには聞こえない音量で洩らす。
「何が重要な役割だよ。最後までボスと戦えないまま終るじゃないか」
アスカの言うとおり、重要な役割なんてのは建前の言葉だ。
2人だけのパーティーを邪魔にならないところに配置しただけに過ぎない。
しかし、文句が言える立場ではない。
上限人数の3分の1、2人しかいないパーティーができることと言えばそれくらいだ。
ほかの6パーティーは
ボスへのアタッカー隊が2つ、
ボスの攻撃を防ぐディフェンス隊が1つ、
槍などの長物による行動遅延系ソードスキルで援護する隊が2つ。
そしてキリトとアスカのパーティーと共に取り巻きの相手をするパーティーが1つ。
キリトの武器が片手剣、アスカの武器は細剣なのでどちらも盾を持っていない。
ボスの相手をしたいのならアタッカー隊の代わりに入るしかないが、
「しかたないよ・・・。2人じゃスイッチのローテーションとか、ローテでポーション回復することもできないんだから・・・」
キリトの言葉の意味が分からないようなアスカ。かすかに首を傾げている。
その様子にため息をつきたくなるが、我慢して飲み下す。
「まあ、分からないことは後で色々と教えてあげるから取り敢えず今は、2人だけじゃボスの相手は不可能ってことだけ理解してくれたらいいよ。・・・それに取り巻きと言っても雑魚じゃない」
「分かった・・・今は納得しとく。その代わり、あとで全部説明してくれ」
渋々といった様子で頷くアスカ。
戦う事への執着はもの凄いが、アスカという男は猪突猛進する愚者ではなく、理論的に説明すれば、納得してくれる。
納得してくれたことに安堵したキリトは大人しくなったパーティーメンバーの隣に座って、会議の打ち合わせの様子を眺めていた。
その後、ボスや取り巻きの攻撃パターンについての説明が行われて、初のボス攻略会議は終了した。
時刻は会議が開始した午後4時から2時間経過して、午後6時。
〈ソードアートオンライン〉はリアルの天候を再現しているので、初冬である今は6時でも日は落ちて辺りは暗くなり、すでに電灯の明りがあちらこちらに灯っている。
会議が終るやいなや、立ち上がり広場から去るアスカ。
説明をすると言った以上、どこかで話をする必要があるのでキリトもアスカについて行く。
ディアベルやキバオウなどのプレイヤーは、そのまま中央広場で食事をしたり盃を交わしたりしており,楽しげな笑い声が響いている。
そんな中、アスカが向かった先が元気なおっちゃんショップであった、というわけだ。
多くのプレイヤーがボス戦前日の夜を楽しんでいる中、キリトとアスカは1コルのパン片手に歩く。
中央広場からある程度離れた路地の植え込みのレンガに腰を下ろすアスカ。
その隣にキリトも座る。周りには人
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