東方
古代編
第五話
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誰がやるんだい?」
「俺だよ」
「?」
首を見事に傾げているな。分かりにくく言った俺が悪かったか?
「正確には二人目の俺にだが」
俺は風呂敷の中に入ってた人形に触れる。俺が触れた人形は忽ち等身大まで膨張し、造形を整えていく。
「これは……スキルニル?」
「正解……ていうか、結構ライトノベル読んでるねなじみって」
「まあね。あんなつまらない世界より漫画やアニメの世界を望んでいた気がするよ。ゼロ魔の場合、サイト君のポジションになりたいって思ってたなぁ」
正直な話死亡フラグばかりだった気がするぜ。姫様の唇にキス、貴族に喧嘩を売る、敬意を払う仕草がない……処刑されてもおかしくないな。
「そろそろ始めるか」
「そうだな。まずは麻酔を打つとしよう」
「同じ人が二人いると会話も違和感しか出てこないぜ」
なじみのツッコミを他所にスキルニルは俺に麻酔を打つ。そして俺は深い眠りに身を委ねた。
〜〜〜〜〜〜
麻酔が切れるのは量にもよるが大体八時間から十二時間だ。遅くても半日で目が覚める……俺もその例に漏れず、半日で目を覚ました。俺の眼前は黒い闇が広がっている。包帯で覆ってるのかもしれないがまだ完全に見える訳ではないだろう。
「という事で助けてなじみ」
「えー……能力で何とかしなよ。馴染むまでの時間を一瞬にするとかさ〜?」
「一瞬……ああっ!」
あの能力があるじゃないか!竹取物語で有名な蓬莱人、蓬来山輝夜(笑)の―――!
「永遠と須臾を操る程度の能力」
時間的に言えばどんなに僅かな時間でも永遠のように引き伸ばしたり、どんなに長い時間でも一瞬で済ませたりする事が出来る能力だ。これで俺に万華鏡車輪が馴染むまでの時間を一瞬にする!
「……」
「……大丈夫かい永巡?」
「ああ……それより包帯とってくれないか?」
「分かったよ(シュルシュルシュル)」
「うっ……」
急に現れた光につい目を手で覆ってしまう。
「……一応目は見えるな」
「それじゃ成功という訳だね?」
「そうなるだろう。瞳の模様はどうなってる?」
「瞳?……これは梅鉢紋だね」
梅鉢紋―――梅を愛した菅原道真が死んだ後の怒りを鎮める為に作られた天満宮の象徴(的なもの)―――か……あれ?頭に何かが浮かんできた?
「天満神……?」
「うわっ!」
慌
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